Record China 2022年10月24日(月) 15時0分
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台湾政府の情報機関である中華民国国家安全局の陳明通局長は20日、中国側が台湾を武力侵攻しても勝利することはできないと述べた。
台湾政府の情報機関である中華民国国家安全局の陳明通局長は20日、米国の政府ならびに軍要人から、中国が台湾武力侵攻の日程を早める可能性があるとの発言が相次いでいることに対して、中国大陸側が「武力攻撃で勝利する可能性はない」と述べた。
中国共産党の習近平総書記(国家主席)は、16日に行われた同党全国代表大会(党大会)の開幕式で行った活動報告で、台湾の統一について「武力の使用を放棄する約束は絶対にしない。あらゆる必要な選択肢を留保する」と述べた。
陳局長は同発言を「口を開けば台湾の武力統一を言い出す」、「古い言い回しだ」などとと論評し、「私はここに丁重にお伝え申し上げます。(中国大陸側が)武力攻撃をして勝利する可能性はありません。それは国際的な経済制裁と外交の孤立をもたらします。いわゆる中華民族の偉大なる復興は頓挫して、中華民族の罪人になってしまでしょう」と述べた。
陳局長は中国の経済成長について、中国共産党が過去40年にわたり改革開放を推進することによって世界第2位の経済国になったのであり「台湾との統一なしで実現した」と論評。一方の台湾の戦後は、バナナを売って外貨を稼ぐことから始まり、現在では世界最大の半導体チップ輸出国になったと説明。台湾の経済成長は「共産党なしで実現した」と指摘した上で、「(台湾海峡)両岸は互いに尊重し、それぞれが発展すべきだ。そのことこそが、人々の幸せであることは明確だ」と主張した。
専門家の間には、中国は台湾武力侵攻の発動時期について2027年をめどにしているとの見方があった。21年には米インド太平洋軍のデービッドソン司令官(当時)が、中国による台湾武力侵攻について27年までに脅威が顕在化する可能性があると述べた。ブリンケン米国務長官や米海軍のギルデー作戦部長は最近になり、中国は台湾武力侵攻をさらに早める可能性があると述べた。
陳局長は、中国による武力侵攻について、27年説や25年説を唱える人もあるとした上で、23年についても注視せねばならないと説明。23年についての仮想シナリオは、中国が軍事攻撃で台湾を完全に制圧するのではなく、「台湾封鎖などで、台湾側に交渉のテーブルにつくことを強いる」という。陳局長によると、台湾側の国家安全保障組織は、台湾封鎖についても一定の対応策と準備を用意しているという。
米政府系メディアのボイス・オブ・アメリカ(VOA)によれば、米国国家安全保障局(NSA)のケービー戦略コミュニケーション調整官は電話会議で、米国側の「一つの中国政策に準拠することは何一つ変更していない」と述べた上で、米国は同時に「台湾の自衛能力強化に協力する、さらに多くの方法を模索しつづけている」と説明し、米国はこの方式を続けていくとの見方を示した。
ケービー調整官はさらに、「われわれは台湾海峡の現状が一方的に変更されることを望まない。武力で変更されるのを見たくないのは当然だ。これが起こる理由は絶対にない。なぜなら、台湾および台湾に対するわれわれの自衛的アプローチは何も変わっていないからだ」と述べた。(翻訳・編集/如月隼人)
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