中国紙・環球時報（電子版）の8日付報道によると、韓国慶尚北道聞慶市が人口を増やすため出入国手続き業者と提携し農村男性と東南アジアからの女子留学生との見合いをセッティングしたことが明らかになり、批判を受けて中止した。

記事によると、聞慶市が出入国手続き業者に送った提携に関する文書がネット上に公開され、物議を醸した。

ある民間団体は、地方自治体は商業的性質の「国際結婚」を取り締まる立場にあるのに、反対にそうした現象を助長していると批判し、国家人権委員会に告発した。

聞慶市は、国家人権委員会に対し、「移民女性の安定した定住を支援し、人口増加政策を促進するためにこれを計画し、未婚の男女に見合いの機会を用意した」などと説明。業者は、同社が市の協力文書を無断で改変してネット上にアップロードして物議を醸してしまったとした上で、間違いを自覚して直ちに中止したと説明した。

国家人権委員会は、「留学を目的として東南アジアから韓国に来た女性たちの実情を考慮せず、そうした女性たちを農村男性の結婚相手にすることのみ考えて国際結婚プロジェクトを推進した。人種差別的な問題だけでなく、女性たちを人口増加の道具としたことも問題だ」などと指摘。地方自治体は、平等の観点から人口増加を促進するためのプロジェクトを策定すべきであり、こうした問題の再発を防止しなければならないとの考えを示した。（翻訳・編集/柳川）