Record China 2022年7月24日(日) 20時0分
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国家広播電視総局の朱詠雷副局長は4日、男性芸能人が女性的なイメージを打ち出すことを強く批判した。写真は歌手、ダンサー、ラッパーなどとして活躍する蔡徐坤(ツァイ・シュークン)。
中国政府内で放送関連を管理する機関である国家広播電視総局の朱詠雷副局長は4日、「テレビドラマ創作座談会」の席上、出席したドラマ制作関係者に向けて、男性芸能人が女性的なイメージを打ち出すことを強く批判した。中国の大手検索/ポータルサイトである百度は23日、男性芸能人の「女性化」について、発祥の地は日本であり、韓国を経由して中国に入ったと論じ、同現象は「資本による利益追求の結果」と批判する記事を掲載した。
中国では数年前から、芸能人や関係者による脱税や性的暴行などさまざまな事件が表面化した。百度が掲載した記事によると、ネットには「芸能界の取り締まりを進めるべきだ。違法行為だけでなく、美意識も取り締まりの対象とすべきだ」といった声が多く寄せられているという。
記事はさらに、中国における「男性芸能人の女性化」は、韓国の影響を受けたと主張。さらに、韓国での「男性芸能人の女性化」の発祥の地は日本と論じた。
記事は2000年以前の状況として、多くの国でアーノルド・シュワルツェネッガーや高倉健などの「タフガイ」のイメージを持つ芸能人が人気を集めていたが、その後には飽きられてしまったと紹介。そのような状況にあって別路線を歩み始めたのが、日本の芸能プロモーターだったジャニー喜多川氏だったと指摘した。喜多川氏の手法としては、男性アイドルグループを世に送り、さらにスター育成のシステムを産業化したと紹介。結果として男性アイドルの社会に対する影響力が増大すると同時に、芸能人に対する制約も強まり、スターは結婚も恋愛も自由にできなくなるなどの状況になったと主張した。
韓国芸能界は喜多川氏の成功に刺激され、同様の手法による男性アイドルグループが始まった。育成に際しては、芸能人としての才能だけではく、容姿についての厳しい基準が設けられ、結果として男性芸能人の「女性化」が進んだという。
同じ現象は中国でも発生した。中国の場合には資金力が豊富なので、巨額の投資を行って短期間で回収しようとする特徴が強まった。その結果、資本側は芸能人の「芸能」には興味を持たず、利益を上げることだけを考えた。そのために、芸能人の「見てくれ」を良くする傾向が過剰に強まり、さらには男性芸能人の「いびつな女性化」が進行したという。
記事は一方で、中国では男性芸能人の女性化に対する批判が強まると、改めて「タフガイ路線」に回帰するスターも出現するようになったと紹介した。
国家広播電視総局の朱副局長は4日の座談会で、「男性芸能人を女性化する美的感覚、病的な整形を断固として排除する」と、極めてきつい口調で現状を批判した。記事は「ついに関連部門の堪忍袋の緒が切れた」といった表現を用いて、国家広播電視総局の方針を支持する姿勢を示した。(翻訳・編集/如月隼人)
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