CRI online 2022年6月30日(木) 13時20分
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神奈川大学の羽場久美子教授はこのほど、横浜市内で開かれた「日中国交正常化50周年」をテーマにした講演会で、「中国を封じ込めるのではなく、東アジアの平和と共生をつくっていくべきだ」と強く訴えました。
神奈川大学の羽場久美子教授はこのほど、横浜市内で開かれた「日中国交正常化50周年」をテーマにした講演会(写真)で、「中国を封じ込めるのではなく、東アジアの平和と共生をつくっていくべきだ」と強く訴えました。
羽場教授は両国関係の現状に触れ、「緊張関係には米国の東アジア戦略が大きくかかわっている。米国は台湾有事を一つのきっかけとして、アジアの成長を押しとどめ、中国と日本、中国とインドの関係を分断することにより、米欧中心の秩序を維持しようとしている」との分析を語りました。そのうえで、「バイデン大統領は、中国とは貿易面で対立しても不利だと分かり、経済での戦いを放棄して軍事的な封じ込めに切り替えようとしている。安倍政権が提案した4カ国同盟クアッド(QUAD)を、バイデン大統領は『中国を封じ込めるための東アジアの軍事同盟』に位置づけようとしている」と指摘しました。
そして、「戦争が始まった時に戦うのは日本国民。日本列島がアメリカを守る自然の要塞になる。アメリカが日本を守るのではなく、日本がアメリカを守ることになる」と話し、QUADやAUKUSなど米欧の軍事同盟に日本が積極的に協力していることに強い懸念を示しながら、「日本にとって、アジア全体の諸国民にとって非常に危険だ」と警戒を呼びかけました。
羽場氏はまた、両国の経済・貿易関係について、日本と各国(地域)との貿易のうち、対中国が全体の23%、対米国が14%、対ASEANが15%という2021年の実績データを挙げ、「中国と敵対しては、日本経済はやっていけなくなる」と話しました。
締めくくりに、「アジアの一員として、日本は軍事力ではなく勤勉さと経済力で周辺諸国と手を結び、平和な発展を実現していくことが重要だ。日中国交正常化50周年にあたり、近隣国と国民一人一人を大切にすることこそが、平和と繁栄の礎になるのだということを、共通認識としたい」と力強く訴えました。(提供/CRI)
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