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中国軍機、豪加の哨戒機に「異常接近」=中国側は「安全なやり方で作戦実施」と反論

Record China    2022年6月11日(土) 0時0分

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南シナ海や朝鮮半島周辺の上空でオーストラリアとカナダの哨戒機に中国軍機が異常接近。豪加両国は中国に懸念を伝達したが、中国側は「安全なやり方で作戦を実施」などと反論した。写真は中国軍の戦闘機「殲16」

南シナ海や朝鮮半島周辺の上空でオーストラリアとカナダの哨戒機に中国軍機が異常接近を繰り返したと欧米メディアが報じた。豪加両国は「非常に危険な行為。無責任で挑発的」などとして中国に懸念を伝達。中国側は「中国軍機は『安全』なやり方で作戦を実施している」などと反論した。

米ブルームバーグ通信などによると、豪国防省は南シナ海の公海上空で5月26日、通常の偵察活動をしていた空軍の哨戒機「P8A」の前を中国軍の戦闘機「殲16」が「非常に近い」距離で横切り、飛行を妨害したと非難。マールズ豪国防相は5日、中国軍機がレーダーかく乱用のアルミ箔(はく)を含む「チャフ」を放出し、豪軍機のエンジンに吸い込まれたと明らかにした。米CNNは「最悪の場合は墜落することもある」という専門家の見方を伝えた。

アルバニージー豪首相は豪軍機と乗組員の安全が脅かされたと指摘し、豪政府は「適切なルート」を介し中国政府と接触したと述べ、「国防省は何十年にもわたり、国際法に従いこの海域で哨戒活動を行っており、公海・空域での航行および飛行の権利を行使している」と語った。

これに対し、中国外交部の趙立堅報道官は6日の記者会見で「中国軍機は常に国際法に従っており、『安全』なやり方で作戦を実施している」と指摘。「いかなる国であろうとも『航行の自由』の旗印を掲げて中国の主権や安全を侵犯し、南シナ海の平和と安定を脅かすことを絶対に認めない」と強調した。

国防部の譚克非報道官は7日の談話で、豪軍の哨戒機が南シナ海の西沙(英語名パラセル)諸島付近の「中国領空」に接近したなどとして「断固とした反対」を表明。 チャフには触れず、「豪軍機は中国の主権や安全を著しく脅かした。中国軍の対応措置は合理的かつ合法だ」と主張した。

一方、英BBCによると、加国防省は1日、北朝鮮が国連安全保障理事会の制裁決議に違反していないか監視していた海上哨戒機CP-140「オーロラ」が北朝鮮に近い空域で、中国軍機から異常接近されたと発表した。接近を受けた哨戒機は沖縄県の米軍嘉手納基地を拠点に、4月26日から5月26日まで作戦に従事していた。操縦士は「大きな危険を感じ」、衝突を避けるため針路を急きょ変更せざるを得なかったという。

ロイター通信によると、トルドー加首相は「加軍機は国連の任務に参加していた」と説明。中国の行動は「無責任で挑発的」であり、「人々を危険にさらしていると同時に、北朝鮮に対する国連制裁を実行するという国連の決定も尊重していない」と述べた。

中国国防部報道官は6日、「加軍機が中国に対する偵察と挑発を強化しており、中国の安全保障が脅かされている」と言明。中国軍が適切な措置を講じたとして、外交ルートを通じて「厳重に抗議した」と言及した。(編集/日向)

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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