映画「GF*BF」トークショー、多元主義社会と台湾映画「人々を元気づけ、若者が支持」

Record China    2014年6月9日(月) 14時52分

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7日、台湾映画「GF*BF」が公開され、映画ライターのよしひろまさみち、日本大学文理学部中国中国文化学科教授の三澤真美恵の両氏が東京・六本木でのトークショーに参加した。

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2014年6月7日、台湾激動の30年を追った映画「GF*BF」が公開され、映画ライターのよしひろまさみち、日本大学文理学部中国中国文化学科教授の三澤真美恵の両氏が東京・六本木でのトークショーに参加した。

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1980年代後半の戒厳令解除、90年代の民主化から現在に至る日々を、男女3人の恋愛、葛藤、成長に絡めて描いた作品。同作との出会いについて、三澤氏は「(台湾で公開された2年前)高校生が映画館に駆け付けていると話題になっていた」と説明した。

08年に大ヒットした映画「海角七号 君想う、国境の南」以降、台湾映画が現地で支持されている背景について「00年に国民党から民進党政権に代わり、より民主的になったと思ったにもかかわらず、腐敗が目立った」と説明。「人々の気持ちが落ち込む中で、民主化の成果としての多元主義、いろいろな価値を認め合うことが『海角七号』で描かれた。民主化のおかげで社会にそういう文化が定着したことに人々が元気づけられ、若者に普及していったと思う」と分析した。

また、作品の重要なテーマに設定され、自らも同性愛者のよしひろ氏が、台湾のLGBT(レズビアン、ゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダー)事情を解説。「台北でゲイパレードが始まった03年の参加者は約3000人。12年には約6万5000人に増えた。東京で昨年開催されたパレードは約6000人で、台湾は約10倍。台湾がゲイカルチャー、LGBT運動が盛んと言われる理由」と語った。

さらに台湾でのLGBT運動について、三澤氏は「貧困や障害、女性運動など権利獲得運動が幅広く受け入れられ、(同性愛者の権利も)『取り返すべきものの一つ』とみられている土台があると思う」と話していた。(文/遠海安)

「GF*BF」(2012年、台湾、原題:女朋友。男朋友)

監督:ヤン・ヤーチェ(楊雅[吉吉])

出演:グイ・ルンメイ(桂綸[金美])、ジョセフ・チャン(張孝全)、リディアン・ヴォーン(鳳小岳)

作品写真:(c)2012 Atom Cinema Co.,Ltd.,Ocean Deep Films,Central Motion Picture Corporation,Huayi Brothers International Media All Rights Reserved.

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