Record China 2022年3月14日(月) 15時20分
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最近感染者が増えつつある中国では現在も厳しい「ゼロコロナ」政策が続けられている。その理由について、中国の感染症専門家が発言した。
世界でコロナとの共存「ウィズコロナ」にシフトする国が増える中、最近感染者が増えつつある中国では現在も厳しい「ゼロコロナ」政策が続けられている。その理由について、中国の感染症専門家が発言した。
中国国家感染症医学センター主任で、復旦大学付属華山病院感染科主任の張文宏(ジャン・ウェンホン)氏は14日、自身のSNSで「中国は現在、コロナウイルスとの戦いが2年ぶりに最も困難な時期に入っている」と言及。「中国大陸部と香港で広まっている大半が同じオミクロン株だ」と指摘した。
そして、「中国の流行は現在、上昇の初期段階にある」とし、「今年の最初の2カ月間は散発的な症例が出ているだけだった。しかし、3月1日に119人だった陽性者数が、12日には3122人に増えた。この間、11日しかかかっていない。これは全国的に予防策を緩めていない状況で発生したものだ」とし、危機感を示した。
張氏によると、香港大学との情報交換の中でウイルスの毒性が著しく低下しているとの認識で一致した。上海市ではこの半年間に2266人が陽性となったが、多くは海外からの渡航者で、そのうち94%がワクチンを接種していた。重症化したのは0.1%で、呼吸器を必要とするケースは1例もなかったという。
一方で、「一部の国ではコロナの死亡率はインフルエンザの死亡率よりも低くなっている。しかし、中国がもし急速に(厳しい対策をやめて)開放すれば、短期間に大勢の感染を引き起こす。死亡率がどれだけ低くても、医療資源への殺到が起こり、社会生活にショックをきたす」と予測。高齢者や基礎疾患のある人の多くがワクチンを接種しておらず、ひとたび感染が広がれば「想像もつかない」(悪い)結果になるとの見方を示した。
張氏は当面、「ゼロコロナ」政策を継続することになるとする一方、「だからと言って、ロックダウン(都市封鎖)と全員検査という戦略を今後も継続して採用するわけではない」と補足。今後は高齢者の3回目のワクチン接種、経口薬や検査試薬の普及、医療体制の整備、在宅隔離の流れの確立などをより強化していく必要があるとした。(翻訳・編集/北田)
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