河北省の泥河湾遺跡で東アジア最古の顔料が発見―中国

人民網日本語版    2022年3月8日(火) 9時50分

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ホモ・サピエンスが加工したものと思われる顔料や加工に使用した小型の石器などが発見され、東アジアや世界の旧石器時代の人類文化発展の進展を解明する上で極めて重要な価値があるとみられている。

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中国国家文物局はこのほど、北京で開いた考古学関連の重大プロジェクトの重要な進展を発表する記者会見で、河北省泥河湾遺跡における考古学的発見や研究の新たな進展を紹介した。同局によると、今回、中国、ひいては東アジア地区で最古のホモ・サピエンスが加工したものと思われる顔料や加工に使用した小型の石器などが発見され、東アジアや世界の旧石器時代の人類文化発展の進展を解明する上で極めて重要な価値があるとみられている。人民日報海外版が伝えた。

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河北省文物考古研究院の専門家によると、泥河湾遺跡群とは、泥河湾盆地に分布する旧石器時代の遺跡となっている。泥河湾盆地とは当初、陽原県内を指すことが多く、「陽原盆地」とも呼ばれていたが、現在は蔚県盆地や懐来盆地、涿鹿盆地、山西大同盆地といった広い範囲を指すようになり、その範囲はますます広がっている。

記者会見は、泥河湾の考古学的発見や研究の最新の進展に焦点を当てて開かれ、蔚県の下馬碑遺跡第6層堆積において、4万1000年から3万9000年前のものとみられる赤鉄鉱や火をおこした跡、その周辺に散在する石器や骨器、動物の化石の破片などが発見されたことが明らかにされた。ラマン分光法や蛍光X線分析といった技術を駆使した分析で、赤鉄鉱が集まった染色部位が確認され、一部の赤鉄鉱石の表面からは加工した痕跡も発見され、顔料を加工した跡ではないかと推測されている。出土した石器は、叩いて作られた細長い小型石器がメインで、一部の石器の表面からは、骨製の取っ手の残骸や線上に配列された植物繊維の残骸なども発見され、ホモ・サピエンスが取っ手を付けたり、埋め込んだりして作った複合的な道具を使って、穴をあけたり、毛皮を加工したり、植物、動物の柔組織を加工したりしていたと推測されている。

国家文物局の責任者は、「今回報告された泥河湾の考古学プロジェクトは、旧石器時代の考古学研究の重要な成果で、中国の旧石器時代の人類の文化や技術、環境、美意識、精神世界などをより生き生きと知ることができるようになり、非常に価値が高い」としている。(提供/人民網日本語版・編集/KN)

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