Record China 2021年12月29日(水) 7時20分
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26日、独国際放送局ドイチェ・ヴェレの中国語版サイトは、来年の世界経済が五つの大きな脅威に直面すると報じた。写真は西安で行われているPCR検査。
2021年12月26日、独国際放送局ドイチェ・ヴェレの中国語版サイトは、来年の世界経済が五つの大きな脅威に直面すると報じた。
記事はまず一つ目として、「免疫をかいくぐる能力が高い新型コロナウイルス変異株の出現」を挙げた。「11月に南アフリカで感染力の強いオミクロン株が発見されたとの報道が流れると、世界の金融市場は即座に反応して経済回復の流れが滞った。オミクロン株が来年の経済回復にどの程度影響するかは分からないが、ひとたび強力な変異株が出現すれば各国の感染状況はさらに悪化し、各国政府がロックダウン政策に逆戻りせざるを得なくなると専門家たちは指摘している」と説明した。
二つ目は、「サプライチェーンの問題」と指摘。「サプライチェーンの寸断は今年の世界的な経済回復に影響した大きな要素の一つであり、特に自動車業界は半導体の供給不足により生産台数を減らした。輸送コストの低下と半導体輸出増により供給不足問題は改善されつつあるものの、サプライチェーンの問題が経済成長の足を引っ張る状況は来年まで続くというのが専門家たちの見解だ」とした。
三つ目は、「原材料や生産量の低下とエネルギー価格上昇によるインフレのさらなる進行」だとし、「サプライチェーンの寸断問題は当初の予測よりも長引くと見られ、これに伴ってインフレも来年まで続くことになるだろう」と予想した。
四つ目は、「中国経済に対する懸念」を挙げた。「世界第2の経済大国であり、昨年唯一経済成長を実現した中国の成長が来年鈍化するようなことがあれば、投資家の憂慮が強まることは間違いない」とし、「新型コロナ後の経済回復を実現した中国だが、政府によるアリババや騰訊などハイテク企業、恒大など多額の負債を抱えた不動産企業、そして教育産業への圧力で回復の流れはいささか弱まっており、経済の安定的な発展実現が中国政府にとって来年の最優先任務だ」と指摘した。また、「中国は依然として『感染ゼロ』戦略を諦めておらず、世界から自らを隔離してから1年以上経過している。これも世界経済にとっては巨大なリスクである」と論じた。
そして五つ目は、「地政学的な緊張の高まり」だとした。「ロシアはウクライナ国境に大量の軍隊を集結させており、米国が警告をしている。米国や欧州連合(EU)は、仮にロシアがウクライナに侵入した場合、新パイプライン『ノルドストリーム2』プロジェクト停止を含む制裁を講じることを検討中だ。専門家は、もし同プロジェクトが停止した場合、世界的なエネルギー危機を引き起こす可能性があると指摘。さらに、米中関係も台湾問題で一層緊張する可能性を帯びている」と伝えた。(翻訳・編集/川尻)
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