Record China 2021年12月21日(火) 6時20分
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日本の華字メディア・日本華僑報網は18日、「韓国はなぜ今になってTPP加盟を進めているのか」とする記事を掲載した。写真はソウル。
日本の華字メディア・日本華僑報網は18日、「韓国はなぜ今になってTPP加盟を進めているのか」とする記事を掲載した。
記事はまず、環太平洋パートナーシップ協定(TPP)への加入申請について、韓国の洪楠基(ホン・ナムギ)経済副首相兼企画財政部長官が15日、「政府は引き続き各加盟国と非公式の接触を続け、任期内の加入申請を目指す」としたと紹介。そして、韓国の加入申請は自国の経済貿易の発展のみならず、将来の地域経済動向への懸念のためでもあると指摘した。
その上で記事は、「2009年に当時のオバマ米政権はTPP交渉への正式参加を表明した」とし、韓国は13年に加入申請を検討したが、当時正式に申請しなかった最も主な理由が中国への配慮だと伝えた。記事は「オバマ政権のTPP加入宣言の主な目的はこの経済貿易協定を米国の『アジア太平洋リバランス』戦略の経済的支えとし、アジア太平洋国家の中国封じ込めを推進することだ」と述べ、当時の韓国の朴槿恵(パク・クネ)政権はTPP加入で対中関係に緊張が生じるのを懸念したと指摘。最終的に正式な申請はせず、中国との経済貿易協力を強化したが、中国がTPPへの加入を申請したことを受け、韓国側が以前抱いた懸念がなくなったと説明した。
記事はさらに、「政治的要素の他、経済的要素も韓国政府の重要な考慮の一つだ」とし、「従来の経済貿易協定と異なり、TPPは高水準の経済貿易協定で将来の世界の経済貿易協定の総合的な傾向を代表している。韓国にとっては世界最高の経済貿易協定に早く参加すればするほど将来の発展のチャンスを機先を制して手に入れるのに役立つ」と述べた。
また、「加入申請は外交問題が引き起こす経済貿易リスクのためでもある」として冷え込みが続く日韓関係に言及。「日本の韓国に対する経済制裁に解除の兆しは見えない。このような背景の下、韓国は日韓外交関係の低迷により出現した経済貿易リスクを減らすため、積極的に多国間の経済貿易枠組みに入ることを選んだ。それによって、その他の国と経済貿易での往来を拡大し、日本経済への依存度を引き下げる」と述べるとともに、米中の戦略的駆け引きが続く中、経済貿易面では中国に高度に依存し、それと同時に米国の盟友である韓国の加入申請は米中の戦略的駆け引き、米中貿易摩擦が招く自国の貿易障害を回避するためだと指摘した。
記事は、「TPPへの加入申請は韓国にとって確実に重要な一歩」とする一方、「国内外からの抵抗で最終的な目標到達までにはまだかなりの距離がある」との考えも示している。(翻訳・編集/野谷)
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