米国の「民主主義サミット」開催提案に、中国外交部「民主主義は覇権拡大のための表看板ではない」

人民網日本語版    2021年10月20日(水) 17時10分

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「民主主義サミット」の開催という米国の提案について、中国外交部の汪文斌報道官は、「民主主義はスローガンでも教義でもない。ましてや覇権拡大のための表看板ではない」と指摘した。

「民主主義サミット」の開催という米国の提案について、中国外交部の汪文斌(ワン・ウェンビン)報道官は19日の定例記者会見で、「民主主義はスローガンでも教義でもない。ましてや覇権拡大のための表看板ではない」と指摘した。

【記者】ロシアのラブロフ外相が先日、「民主主義サミット」の開催という米国の提案について、「米国が招待するのは自らが認定する民主主義国に違いない。これは実質上、冷戦思考で国際社会を敵陣営と味方陣営に分けるものだ」と指摘したことについて、中国側としてコメントは。

【汪報道官】報道に留意しており、ラブロフ外相の指摘は筋が通っていると思う。

民主はスローガンではない。「民主」の後光を借用して自らの統治に生じた問題点を覆い隠し、人種差別や社会的分断、貧富の二極化などによる重い代償を自国民に払わせるべきではない。民主は教義でもない。世界各国の歴史と文化、社会制度、発展段階が千差万別であることを顧みず、民主をまるでコカ・コーラのように一国が原液を生産し、全世界で同じ味のものにしようとし、各国が自らの民主の道を模索する権利と自由を剥奪するべきではない。ましてや民主は覇権拡大の表看板ではない。民主の旗印を掲げ、イデオロギーや価値観を、他国を抑圧して地政学的戦略を推し進めるための道具とし、国際的に分断と対立を煽り、世界を危険な冷戦時代に逆戻りさせるべきではない。

現在世界に差し迫って必要なのは、いわゆる「民主主義サミット」の開催でも、「民主主義国連合」の構築でもなく、国連憲章に基づく国際関係の準則を遵守し、世界の協調と協力を強化し、猛威を振るう新型コロナウイルスのパンデミックや気候変動などグローバルな試練に手を携えて対処し、人類進歩の事業を共同で推進することだ。

民主の旗印を掲げて、わだかまりや分裂を引き起こし、対立や対抗を煽るのならば、民主の精神と価値を踏みにじり、これに背くことになり、世界に動揺と混沌をもたらし、人類の平和と発展を損なうだけだ。こうした動きは国際社会に阻止され、反対されるに違いない。(提供/人民網日本語版・編集/NA)

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