中国、石炭産出量を約6%引き上げ、電力不足に対応―仏メディア

Record China    2021年10月20日(水) 16時40分

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19日、仏AFP通信は中華人民共和国国家発展改革委員会が電力不足の解消のため、石炭の増産を許可したことを伝えた。写真は中国の炭鉱。

2021年10月19日、仏AFP通信は「中国政府が電力不足の解消のため、石炭を約6%増産することを許可した」と伝えた。

記事はまず「中華人民共和国国家発展改革委員会は18日、中国版ツイッターウェイボー(微博)の公式アカウント上で『9月より153カ所の炭鉱に、年2.2億トンの増産を許可した』『3カ月で5000万トン以上の増産が可能になる』『昨年の総産出量38.4億トンと比較すると、5.7%の増産に相当する』と発表した」と伝えた。増産措置の理由については「今年の冬から来年の春までの電力需要への対応と民間使用分の確保のため」という。

電力の約60%を石炭火力発電に頼っている中国では、最近電力不足により多くの地域の工場で生産が中断する事態が続出しているという。その原因として「世界経済の回復傾向により、『世界の工場』ともいうべき中国の工場に大きな負担がかかっているため」「温室効果ガス排出削減目標達成のために石炭の採掘を制限しているため」「政府当局による石炭火力発電の電力価格の制限緩和のため」の三つがあるという。

記事は最後に「11月の国連気候変動グラスゴー会議(COP26)開催を前に、中国の習近平(シー・ジンピン)国家主席は、9月22日に米ニューヨークで開催された国連総会一般討論でのビデオ演説で、『中国は発展途上国の低炭素推進を強力に支援し、海外での石炭火力発電所を新たに建設しない』『2030年までにCO2排出量がピークを迎え、60年までに実質ゼロを達成するには厳しい努力が必要だが、全力を尽くす』と表明し、CO2の排出削減に取り組む考えを示した」と紹介した。また「12日に国家発展改革委員会が、石炭価格の高騰、輸入量の急増に先立ち、石炭火力発電による電力価格を段階的に全て自由化し、市場での取引価格の変動範囲を現行の『上限は基準料金の10%以下、下限は原則15%以下』から『上限、下限ともに基準料金の原則20%以下』に拡大した」ことを伝えた。(翻訳・編集/原邦之

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