中国で建国記念日に当たる「国慶節」に合わせて公開されている朝鮮戦争を題材にした映画「長津湖」が大ヒットを記録している。中国国営新華社通信系の参考消息（電子版）は10日、「『長津湖』の大ヒットは、中国がもはやハリウッド大作を必要としていないことの有力な証拠だ」とする海外メディアの記事を取り上げた。

「長津湖」は、1950年11月から12月にかけて現在の北朝鮮・長津湖周辺で行われた「長津湖の戦い」に参戦し米軍と戦った中国人民志願軍を英雄として描く。

参考消息によると、興行収入は公開11日で39億元（約682億円）を突破した。

米ビジネス情報サイトのビジネス・インサイダーは5日付の記事で、「この映画の成功は、中国国産映画のもう1つの勝利だ」「中国の興行収入は、国産大ヒット作のおかげで今や世界最大だ」などとし、南カリフォルニア大学のスタンリー・ローゼン教授（政治学）のコメントして「中国国産映画の価値が大きく上昇している」と報じた。

米経済誌フォーブスも、「長津湖」は公開からわずか6日間の中国での興行収入だけで、「フリー・ガイ」「TENET テネット」「ブラック・ウィドウ」の全世界の累計興行収入を抜いたとし、「中国がもはやハリウッド大作を必要としていないことの有力な証拠だ」と報じているという。（翻訳・編集/柳川）