Record China 2021年10月2日(土) 5時30分
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米軍制服組トップのミリー統合参謀本部議長は上院軍事委員会の公聴会で証言。トランプ前政権末期に中国軍トップに電話した事実を認め、「軍事衝突を回避する必要があった」などと主張した。国防部報道官。
米軍制服組トップのミリー統合参謀本部議長はトランプ前政権末期に中国軍トップに電話した事実を認め、「攻撃の意図はない」とのメッセージを送ろうとしたと明かした。ミリー氏は9月28日、上院軍事委員会の公聴会で証言。「軍事衝突を回避する必要があった」と主張した。
ミリー参謀総長の電話は、米紙ワシントン・ポストのボブ・ウッドワード、ロバート・コスタ両記者がトランプ政権末期を描いた内幕本「Peril(差し迫った危険という意味)」の中で取り上げた。ワシントン・ポストは9月14日、その内容を報じた。
同書によると、ミリー氏はトランプ氏の敗色が見えつつあった大統領選直前の昨年10月30日、中国共産党中央軍事委員会連合参謀部の李作成参謀長に電話。「攻撃する場合には私が事前に電話する。奇襲攻撃にはならない」などと述べたとされる。2回目の電話は連邦議会議事堂がトランプ支持派に襲撃された2日後の今年1月8日。米国は冷静で攻撃をするつもりはなく、また攻撃を行う場合はあらかじめ警戒するよう伝えると語ったという。
ミリー氏の行為は文民統制に反するとの懸念が浮上したが、バイデン大統領は直ちに「ミリー氏に大きな信頼を寄せている」と擁護。支持を表明したが、トランプ前大統領らはミリー氏の辞任や反逆罪での裁判を求めるなど、同氏への批判を強めていた。
米CNNなどによると、公聴会でミリー氏は中国側との電話を認めた上で「政府関係者に隠していたわけではなく、緊張を緩和するようトランプ氏最側近から指示を受けて行動した」と説明。中国側が攻撃を警戒しているとの情報を受け、「攻撃の意図はない」というメッセージを送ろうとしたと述べた。
さらに一連の電話は戦略的安定を確保する自身の任務の一部だという考えを示し、「トランプ大統領は中国を攻撃するつもりはなかったし、大統領の命令や意図を伝えるのは私の責任だ」と強調。当時の国防長官らも電話会談のことを知っていたほか、スタッフ8~11人が同席したとして「極秘会談」との見方を重ねて否定した。
同書はまた、ミリー氏が1月8日に国防総省の自室で開いた秘密会議についても詳述。ミリー氏は会議で核兵器発射の手続きを確認し、軍幹部に対して、命令を実行する場合には自分に相談する必要があると指摘した上、「何を言われようと、この手続きに従ってほしい。私はこの手続きの一部だ」とくぎを刺したという。
これに関連して公聴会でミリー氏は1月8日にペロシ下院議長からトランプ氏の行動が偶発的な核ミサイル発射につながらないかと質問を受け、安全策を取ると返答したとも証言した。ただ、「いかなる時もプロセスを変更したり影響を与えたりしたことや、権限侵害や指揮系統介入をしたことはない」と述べた。(編集/日向)
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