2014年5月12日、韓国・聨合ニュースによると、米国在住の韓国人が11日付の米紙ニューヨーク・タイムズに、「真実を公表せよ。なぜ韓国人は朴槿恵（パク・クネ）大統領に激怒しているのか」とのタイトルで、旅客船沈没事故をめぐる政府の対応を批判する広告を掲載した。環球時報が伝えた。

【その他の写真】

広告は、「300人以上が旅客船に閉じ込められたが、1人も救助できなかった」とした上で、韓国政府について、「緊急の対策に欠け、関係部門間の協力も不十分だった。民間の潜水専門家や米海軍などからの支援の申し出を断り、政府が大株主の民間企業に救助権を与えた。無秩序な救助活動により、朴槿恵政権の指導力不足や無能、職務怠慢ぶりが明らかになった」と批判した。

また、主要メディアは政府の検閲により、セウォル号惨事と関連した朴大統領に対する批判を報じず、与党は誤った内容を盛り込んだうわさを広めた人物に罰金を科したり逮捕できる法案まで進めているとも指摘。韓国は権威主義の時代に回帰し、韓国人は民主主義が退行していることに憤慨しているとした上で、政府に対し、「メディアへの統制と言論の自由の抑圧を直ちに止めるべきだ」と求めた。

広告掲載の動きは、在米韓国人が利用するサイト「MISSY USA」での呼びかけで始まった。広告資金の募金運動には、9日時点で4129人が参加。募金額は16万ドル（約1635万円）余りに達した。（翻訳・編集/NY）