2021年7月8日、韓国・中央日報は「中国のサイトで中国籍だと表記されていた韓国の国民的詩人、尹東柱（ユン・ドンジュ）が、日本のサイトも日本国籍だと表記されていることが分かった」と伝えた。

記事によると、誠信女子大学の徐敬徳（ソ・ギョンドク）教授が8日、「情報提供を受けた」として、「ウィキペディア日本語版」が尹東柱を「日本国籍の詩人」と表記しているとSNS上で発信した。徐教授は「抗議のメールを送り、修正を強く求めた状況」だとし、「尹東柱が日帝時代に活動したのは歴史的事実だが、彼は日本人ではなく韓国人であるという事実を世界中にきちんと伝えなければならない」と説明している。

尹東柱については、中国のポータルサイト「百度」百科事典に「中国籍」「朝鮮族」と表記されていることが分かり、物議を醸した。徐教授は百度に継続的に抗議を行なっているが、いまだ表記は修正されていないという。

また徐教授は、日本オリンピック委員会（JOC）の公式サイトがベルリン五輪マラソン金メダリスト、孫基禎（ソン・ギジョン）選手を「日本人のように紹介している」として、「歪曲（わいきょく）がひどくなっている」とも主張している。

この記事に、韓国のネットユーザーからは「中国も日本も恥ずかしいと思わないのか」「醜悪だ」「不法に占領していた当時の国民だから尹東柱は日本人だと言うのか？」「隣国は盗人だらけ。韓国人と文化がそれだけすばらしいということか」「自分たちの文化が劣等だということを認めているようなものだ」「自分たちが死なせておいて、文化的影響力があるからって自分たちの国民だと言うのか」など、怒りの声が殺到している。

その他、「孫基禎も尹東柱も確かに日本人だと言える。朝鮮はその当時、もう存在しなかったのだから。『朝鮮系日本人』と表記すればより正しかったのだが」「朝鮮という国は日帝統治下で消えてしまったのだから、朝鮮国籍ではない」などのコメントも見られた。（翻訳・編集/麻江）