フライメディア 2020年11月29日(日) 23時10分
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新型コロナの感染拡大後、ウイルスから身を守る交通手段として、上海で再び脚光を浴びたのが、一時のブームが去り、やや廃れていたシェアサイクル(自転車)だ。
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乗り捨て自由なシェアサイクルは、その利便性から爆発的に普及。シェアサイクル登場当時は、新しもの好きの上海ですぐに大ブームを巻き起こし、かつての「自転車大国・中国」を彷彿させるかのように、シェアサイクルで街を颯爽と走る人が多かった。
ところが、スタートアップ企業をはじめ、シェアサイクルを経営する企業が乱立し、たくさんのシェアサイクル(車体)が投入されると、たちまち市場が飽和状態となり、乱立していた企業も経営破綻などで淘汰された。山積みにされた放置自転車などの光景も記憶に新しい。
とりわけ、2020年2月中旬以降、上海で外出自粛が緩和され、一部企業の出勤が再開した時に、「自転車が安心な交通手段の一つ」だと思う人が多かったようで、若者のSNSなどでもクローズアップされた。
地下鉄や公共バス、タクシーなどでの移動は、「密」になり、感染リスクが高いということで、マイカーや自転車での移動に人気が集まった。
これまで車を持たなかった家庭でも、家族の安全のために購入を検討するといったように、ウイルスとの長期戦を見据え、ライフスタイルも影響を受けている。
上海でいうと、倒産、吸収合併などを経て、現在、街で見かけるのは、大手IT企業であるテンセント系の「美団点評(Meituan Dianping)」ブランド•「美団単車」のイエロー車体と、アリババグループ系ブランド「哈羅単車(ハローバイク)」のブルー車体といった二つが主流だ。
ここ数カ月、市内感染者数をゼロで抑えていた上海でも、11月に入り、すでに一人、二人とコロナウイルスの新規感染者が発見されている。
これから本格的な冬の到来で厳しい寒さを迎える上海だが、一過性のブームではなく、シェアサイクルが寒さに負けずに、交通手段として定着していくかも「コロナ」次第といったところだ。(提供/フライメディア)
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