影の銀行が中国経済最大の脅威に=本質的な金融改革が必要だ―香港英字紙

Record China    2014年3月16日(日) 19時31分

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10日、香港英字紙サウス・チャイナ・モーニング・ポスト電子版は、北京大学中国経済研究センター主任、北京大学国家発展研究院院長の姚洋氏のコラム「影の銀行が中国経済最大の脅威に」を掲載した。資料写真。

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2014年3月10日、香港英字紙サウス・チャイナ・モーニング・ポスト電子版は、北京大学中国経済研究センター主任、北京大学国家発展研究院院長の姚洋(ヤオ・ヤン)氏のコラム「影の銀行が中国経済最大の脅威に」を掲載した。15日、参考消息網が報じた。

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米連邦準備制度理事会(FRB)の量的緩和縮小が中国経済のハードランディングを引き起こすのではないか。今、懸念が広がっている。しかし中国経済の強靱(きょうじん)さを考えれば回避は可能だ。ポイントは影の銀行をコントロールできるかどうかにある。

14年、中国の消費と投資は前年同様のレベルを保っている。米国や欧州など先進国経済が回復の兆しを見せていることから輸出の回復も期待できる。今年の輸出は10%超の伸びになるとの分析もあるほど。中国の成長率は7.5〜8%という健全なレベルをキープできるだろう。

しかし問題もある。中国の金融には大きなリスクが累積されているためだ。M2(広義の通貨供給量)は13年末時点で110兆7000億元(約1824兆円)とGDPの約2倍にまで膨れ上がった。その背景には過剰な債務の積み重ねがある。

中国中央銀行はM2を抑制しようと商業銀行の融資引き締めにのり出したが、これはあまり意味がない。商業銀行の融資を受けられなければ影の銀行から資金を調達するしかない。ますます影の銀行を膨れ上がらせるだけだろう。また銀行融資をしぼれば、まず中小企業向けの融資が減らされることになる。これでは中国経済の重要なエンジンである中小企業はますます影の銀行に依存することになってしまう。

必要なのは融資抑制ではなく金融改革だ。預金金利の自由化、融資総量の規制撤廃を進めること、そして最も重要な点は私立金融機関の設立を求める事にある。こうした改革は中国の長期的かつ健全な成長にはきわめて重要だが、従来の金融政策を大きく変換するものでもある。まさに中国が直面している真のチャレンジと言うにふさわしい。(翻訳・編集/KT)

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