宵越しの銭は持たないどころか、明日のお金も使っちゃう「月欠族」が問題に―中国

Record China    2014年3月1日(土) 23時50分

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27日、中国人民銀行(中央銀行)がこのほど発表した「2013年決済体系運営の全体状況」のデータによると、昨年末までに、全国で発行された銀行カードは累計42億1400万枚、1人平均3.11枚の銀行カードを持っている。写真は中国のクレジットカード。

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2014年2月27日、中国人民銀行(中央銀行)がこのほど発表した「2013年決済体系運営の全体状況」のデータによると、昨年末までに、全国で発行された銀行カードは累計42億1400万枚、1人平均3.11枚の銀行カードを持っている。うち、クレジットカードは1人平均0.29枚。この数字を若者が主体のネット利用者に適用すると、1人平均のクレジットカード所有数は1.72枚に達する。広州日報が伝えた

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各種の銀行カードは未曾有のペースで中国国民の財布に普及しつつある。財布の中には100元(約1700円)の大枚数枚も入っていない、とからかう人がいるかもしれないが、カード類の間に少なくとも数枚が必要なのは確実だ。多様な銀行カードが便利な生活をもたらした一方、少なくとも「負豪」(負債者)になるリスクに注目すべきだ。

■ネット利用者のクレジットカードは1.72枚

アイリサーチの発表した最新調査研究報告によると、昨年10月現在、中国のネット利用者の82.0%が最低1枚のクレジットカードを所有、77.7%がクレジットカードを利用中で、ネット利用者1人平均の所有数は1.72枚だった。4枚以上を持つ人は14%を占めた。よって、全国平均で1人平均0.29枚の数字は高くないが、若者を主体としたネット利用者において、クレジットカードは明らかにひとつの「スタンダード」となっていることが伺える。

■大都市住民、約1割が毎日カードを利用

「2012年中国決済体系発展報告」によると、北京市、上海市、広州市、深セン市など大都市の個人のクレジットカード決済による消費額は、全国小売消費額のすでに30%以上に達している。

一部銀行、メディアがまとめた「中国都市市民クレジットカード利用習慣調査白書」によると、大都市クレジットカード所有者のうち、69%が毎週少なくとも1回カードを利用、8%はほぼ毎日クレジットカードを使っている。

このほか白書によると、市民のクレジットカード利用状況と所得に明らかな関係があり、所得が高い人達ほどクレジットカードの利用が頻繁で、月平均利用額も大きいことが明らかになった。年間15万元(約250万円)以上の高所得カード所有者の月平均利用額は7757元(約12万9000円)で、5万-15万元の中所得層(利用額3874元、約6万5000円)、5万元以下の低所得層(同2424元、約4万円)を大きく超えた。

■銀行関係者「カード3枚あれば生活できる」

オンライン決済、携帯決済、モバイル決済など決済手段の急速な発展にともない、「金銭を支払う」ことがより手軽に、たやすく実現できるようになった。スピーディーな決済手段、クレジットカードが利用でき、欲しい物はすぐに手に入れたい意識が人々の心に奥深く根付き、いまや「月光族(月給を使い果たす人達)」は何事でもなく、「月欠族(月末を待たずに使い果たし、消費過多になる人達)」が出現した。この人たちの「明日のお金」の使い方はより大胆になっている。ある調査によると、若者の57%が「明日の分のお金を使ってしまう」とし、48%は自分が「負豪」になる心配はない、と答えた。クレジットカードに夢中になっているこの人たちは、当然、「不良債権」になる比率もとりわけ高い。

「2013年決済体系運営の全体状況」に次のようなデータがある。昨年末までに、クレジットカードで半年を過ぎた未返済総額は251億9200万元(約4200億円)、前年同期比71.86%増の105億3400万元(約1800億円)増加している。半年を過ぎた未返済額は未返済総額の1.37%で、同0.08ポイント上昇した。実際に、1人平均のクレジットカード所有数は上昇しており、期日通りの返済にも、一定の影響を与えている。

現在ではほとんどの人々のカード利用は、現金預け入れ・引き出し、振替、消費、理財への投資などであり、我々は自身の日常生活のなかでカード利用が必要な機会をはっきりさせることで、どのような銀行カードが必要か決めることができる。銀行関係者は、一般的な状況下では、3枚のカードがあれば、日常の支払いの必要性を満たすことができると語る。すなわちキャッシュカード1枚、クレジットカード2枚だ。うちクレジットカード1枚とキャッシュカードは、同一銀行で発行されたものであればなおさらよいという。(提供/人民網日本語版・翻訳/HT・編集/武藤)

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