Record China 2020年10月5日(月) 8時0分
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中国軍の飛来が増加したことで、台湾では「消耗戦を仕掛けているのでは」との見方が出ている。写真は空軍部隊慰問のために澎湖島を訪れた台湾の蔡英文総統(中華民国総統府ウェブサイト掲載)。
台湾メディアの聯合新聞網は2020年10月3日付で、台湾軍は中国人民解放軍軍用機の台湾接近に対応するための戦闘機スクランブル発進のため、過去半月で1億台湾ドル(約3億6000万円)の燃料費を費やし、来年の予算でも燃料費を大幅に増額するという。中国メディアの環球網も聯合新聞網を引用して報じた。
聯合新聞網によると、9月になって以来、延べ50機の中国軍機が台湾に接近した。台湾側が戦闘機をスクランブル発進させると、1機1時間当たり100万台湾ドル(約360万円)の費用がかかり、過去半月だけでも1億台湾ドルを費やしたという。
台湾側の軍用機出動は延べ時間で、前年同期比で20%増加している。そのため、中国大陸側が台湾側の補給を疲労させるための消耗戦を仕掛けているとの見方もある。台湾の国防部は最近になってからのスクランブル発進に要した費用を明らかにしていないが「補給は充実しており、国家主権の防衛任務を遂行する能力は完全に持ち合わせている。国民は安心してほしい」と表明している。
台湾側にとって幸いだったのは、新型コロナウイルス肺炎の世界的流行により、石油製品価格が暴落していることだ。そのため、台湾の国防部門は現在のところ、燃料油について財政面で「珍しいほど余裕がある」状態だ。ただし国防部門の関係者の一人は、台湾海峡の情勢を考慮して、来年分は公開予算だけで燃料代を10億台湾ドル(約36億円)増額することを明らかにしたという。(翻訳・編集/如月隼人)
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