中国が完全な独自の知的財産権を持つ「人工心臓」が臨床試験段階へ―中国メディア

人民網日本語版    2020年9月25日(金) 6時50分

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泰達国際心血管疾患病院は15日に63歳の患者の心室補助装置「火箭心」の植え込みに成功した。写真は同病院。

泰達国際心血管疾患病院が22日に発表した情報によると、同病院は15日に63歳の患者の心室補助装置「火箭心」の植え込みに成功した。患者の心不全は術後、大幅に改善された。これは中国が完全な独自の知的財産権を持つ純国産人工心臓が、正式に臨床試験に入ったことを意味する。同病院は23日にも、2人目となる患者に「火箭心」を植え込んだ。光明日報が伝えた。

同病院の院長でプロジェクト臨床試験主導専門家、プロジェクト上席専門家の劉暁程(リウ・シャオチョン)教授はさらに同病院、広東省人民病院、中南大学湘雅第二病院、天津市第一中心病院、四川大学華西病院、上海復旦大学中山病院といった6つの医療機関の専門家を率い、末期心不全患者50人の臨床試験を行う。

情報によると、同病院は2009年より中国運載火箭技術研究院と共に、国内で最も早く第3世代人工心臓、植込み型磁性懸濁液心室補助装置の研究を開始した。この製品は「火箭心(HeartCon)」と名付けられた。「火箭心」を植え込まれた試験羊「天久」は2013年に、同病院で健康的に120日間生存し、国内最長生存記録など5つの新記録を樹立した。

劉氏によると、心室補助装置は心臓移植を除く最も効果的な心不全治療手段であり、欧米の先進国で広く使用され、多くの瀕死の患者が救われている。世界の心室補助装置の植え込み数は2013年より、心臓移植数を上回っており、その生存率も心臓移植を上回っている。患者の最長生存時間は15年以上。一部の先進国は医療保険の対象に入れているが、治療費も加えると20万ドルの費用がかかるため、依然として高嶺の花となっている。

劉教授によると、中国の心室補助装置の開発はスタートが遅かったため、中国人向けのコストパフォーマンスの高い製品が未だ存在しない。「HeartCon」は2018年に国家薬品監督管理局から認可を受け、革新医療機器特別審査・批准プロセスに進んだ。同装置は▽唯一、純中国企業が生産▽唯一、最初から最後まで医学・工学結合による開発▽唯一、国内独創の知的財産権を持つ▽唯一、製品のフルセットが国内で開発――という4つの国内「唯一」を記録した。同装置は今年8月に正式な臨床試験の開始を認められた。(提供/人民網日本語版・編集/YF)

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