米国は日本に対して「失望」だけで十分なのか?―中国メディア

Record China    2014年1月23日(木) 21時58分

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22日、米国のバーンズ国務副長官が韓国、中国、日本を歴訪中だ。日本の安倍晋三首相の靖国神社参拝によって日本と中国、韓国との関係が一段と悪化する中、国際メディアは今回の歴訪は日中関係、日韓関係の「仲裁」という「重任」を担っていると見ている。

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2014年1月22日、米国のバーンズ国務副長官が韓国、中国、日本を歴訪中だ。日本の安倍晋三首相の靖国神社参拝によって日本と中国、韓国との関係が一段と悪化する中、国際メディアは今回の歴訪は日中関係、日韓関係の「仲裁」という「重任」を担っていると見ている。(文:華益文(ホア・イーウェン)国際問題専門家。人民日報海外版コラム「望海楼」掲載)

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今世紀初め以来、上は大統領から下は国務次官補まで米側の東アジア訪問は日中韓3カ国全てを対象とすることが多い。1カ国でも欠けると、メディアはその理由を詮索する。

この現象ついて、メディアは様々な解釈をしている。米国が3カ国およびその相互関係を重視しているという点については異論はないだろう。中国はアジア太平洋における台頭中の大国、日韓は米国にとって重要なアジアの同盟国だ。米国がアジア太平洋地域で足場を固め、しっかりと立つには、その政策の名称が「アジア回帰」であろうと「リバランス戦略」であろうと、日中韓との関係をうまく処理することが必須だ。この現象は、米国が東アジア地域の問題で重要な役割を発揮しており、部外者ではないこともはっきりと示している。

日本と近隣国との関係が常にぎくしゃくしていることが、米国のアジア太平洋戦略に難題を突きつけていることは確かだ。日本が今日のような「地域のトラブルメーカー」にまでなったこと、安倍首相のような政治屋が今日のように近隣国に対していささか好き勝手に挑戦するようになったことについて、米国には逃れられない歴史的責任がある。

第2次大戦後、日本軍国主義とドイツナチズムに対する米国の扱いには、大きな違いがあった。ドイツナチズムに対する徹底的な清算と比べ、米国は冷戦の必要上、カイロ宣言とポツダム宣言の定める義務を厳格に履行せず、軍事占領を機に徹底的に日本の侵略戦争の罪を清算し、軍国主義勢力およびその社会的基盤を取り除くことをせず、日本右翼勢力の強大化を基本的に放置、黙認してきた。特にここ10数年間は「専守防衛」を突破し、軍備を拡充し、防衛費を増額するよう日本を煽動してきた。

日本が今後どの方向に進むかという戦略問題に対して、日本の唯一の同盟国であり、日本に対して最大の影響力を持つ外部のパワーである米国には、逃れられない現実的責任があると言うべきだ。米国は日米同盟関係をアジア太平洋安全戦略の礎と見て、対日政策において利用と制限を併用し続け、相当長期間にわたり日本に対する防衛責任をとりわけ再確認してきた。だが今世紀初め以降、テロとの戦いと中国牽制の必要性、および国防費の制約から、米国の安全保障責任を日本が分担する必要性を、より強調するようになった。このため米国は日本の右傾化を黙認し、戦略バランス術と日本への肩入れを弄しすぎるにいたった。このまま行けば、アジア太平洋における米国の戦略的利益は得るものよりも失うものが大きくなる。

米国は中国の台頭がアジアから追い払われることを意味すると懸念している。中国は数年前から、米国がアジア太平洋地域で建設的役割を発揮することを歓迎すると表明し始めた。これは米国との関係に対する中国の積極的姿勢を示すものであるとともに、「中国脅威論」、いわゆる「中国は米国をアジアから追い払う」との論調や懸念への回答でもある。だが、アジア太平洋における米国のマイナスの作用、さらには破壊的作用に対しては、中国は当然歓迎しないし、反対する。現在のアジア太平洋情勢から見て、米国が建設的役割を発揮するために重要なのは、日本に対する黙認と盲目的肩入れを止め、日本に対する制約を強化することだ。頑迷にも「亡霊を参拝」し、「亡霊」に心を惑わされる安倍首相のような日本の政治屋に対して、「失望」を表明するだけでは不十分なことは明らかだ。

日本に対して米国には歴史的責任と現実的責任の二重の責任がある。日本問題において様々な利己的計算をしている米国は、前者の責任を認めたうえで、後者の責任を担うことができるのか?それができなければ、バーンズ副長官あるいは他の米高官が日中韓をいくら訪問しようとも、アジア太平洋地域に対する米国の「建設的役割」は大きく削がれるだろう。(提供/人民網日本語版・翻訳/NA・編集/武藤)

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