海外代理購入で大忙しの中国人、実態は税金逃れで「グレーゾーン」―中国メディア

Record China    2014年1月22日(水) 7時40分

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21日、インターネットで注文を受け付け、注文者の代わりに商品を購入し、品物と注文を照らし合わせ、梱包して発送する。新しい年が始まり、韓国国籍をもつ中国出身の金さんは代理購入の初仕事で大忙しの年明けを迎えた。資料写真。

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2014年1月21日、インターネットで注文を受け付け、注文者の代わりに商品を購入し、品物と注文を照らし合わせ、梱包して発送する。新しい年が始まり、韓国国籍をもつ中国出身の金(ジン)さんは代理購入の初仕事で大忙しの年明けを迎えた。

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金さんが経営する代理購入のインターネット店舗では、主に韓国の化粧品を扱っている。店舗開設からそれほど時間は経っておらず、がむしゃらに精力をつぎ込んでいるわけでもないが、金さんの小さな店はなかなかの人気だ。同じ商品の価格が中国と韓国とで時には1000元(約1万7000円)以上違うことがあり、大勢の中国人が韓国での代理購入で同じ商品を安く購入したいと考えるのだという。

韓国は美を追い求める国で、化粧品のリニューアルのペースが速く、割引が日常的に行われている。このような有利な買い物環境にありながら、ビジネスの知識がない上に、二人の子どもの世話もあって、金さんが店舗を開設したのは2013年3月になってからと遅かった。周りの友人も同じように店舗を開設した人が多く、韓国の中国コミュニティーでは代理購入は珍しいことではなくなっている。

衣類やアクセサリー、カバン、化粧品、粉ミルク、玩具、腕時計に電器製品まで、海外在住の中国人はなんでも代理購入で手に入れている。この巨大な代理購入の波は韓国で流行しているだけでなく、より広い世界に広がっている。

中国電子商取引研究センターが今月2日に発表した「中国電子商取引市場データモニタリング報告」によると、13年の中国の海外代理購入取引の規模は744億元(1兆2800億円)に達し、前年比30%以上増加し、前年を483億元(約8300億円)上回った。今年は1000億元(約1兆7200億円)を超えることが予想される。

目下の海外代理購入の一大ブームの中で、中国人が占める割合は小さくない。しかし、中国人の代理購入の背後には多くの問題が隠されている。取引リスクが非常に大きいこと、第三者による監督管理プラットフォームがないこと、などだ。

しばらく前に注目を集めた「退職したキャビンアテンダントによる代理購入事件」は紆余曲折を経て、結局のところ当事者が一般貨物を密輸した罪で3年の有期刑を宣告されるということになった。このニュースは海外在住の中国人代理購入業者の多くをびっくりさせた。ほとんどの人が、自分の関わる代理購入が密輸に関連づけられるとは知りもしなかったからだ。ある専門家の説明によると、海外代理購入という行為は実際には違法行為ではなく、違法とされるのは関税などの税金を支払わなかった場合だという。

だが実際のところ、現在行われている中国人による代理購入では、顧客が自分で商品を持ち帰ったり、国際郵便で発送したりする方法が採られており、自ら税関に申告して税金を納めるケースは非常にまれだ。たとえ専門家が一見したところ確かなお墨付きを与えたとしても、海外在住の中国人による代理購入はやはりグレーゾーンにあると言わざるを得ない。中国国内の政策環境が日に日に整備され、監督管理の取り組みが絶えず強化されるのに伴い、法律にひっかからないようにするにはどうしたらよいかが、代理購入を手がける海外在住の中国人たちにとって慎重な検討を要する重大問題になっている。(提供/人民網日本語版・翻訳/KS・編集/武藤)

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