Record China 2014年1月7日(火) 0時10分
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中国オタク内では作品の価値というか、すごさに関して「日本でどのように評価されているのか」というのを結構気にするそうです。
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確かに日頃の反応を見ていると、日本での評価に関する情報や、それを裏付けるデータ(に思える)日本で発表される各種のランキング、例えば売り上げや人気投票などに関しては日本以上に敏感というか、大きく受け取る傾向も感じられますね。
先日、ebookが発表した。「運命を変えたマンガ」ランキング(ebookjapan)もその一つのようで、なぜか中国オタク内ではちょっとした注目を集める話題となっているようです。そんな訳で今回は中国のソッチ系のサイトで見かけた「運命、人生を変えた作品」に関するやり取りを例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。
■中国人オタクの議論
日本で運命を変えたマンガのランキングが発表されたそうだ。その結果だが…見ての通り案外納得できるというか、大作が並んでいるようだね。
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確かに見れば納得できる作品が挙がっているね。私の読んでいない作品もあるけど、どれも名前は聞いたことのある作品だし。
スポーツ系の作品が意外に多いね。部活動の要素も含めてやはり日本ではスポーツ系の作品はウケる題材で、それだけに良作も多いのかね。
これ、運命を変えたとかいうよりも影響を受けた作品って感じだよね。翻訳の時になんか拡大解釈というか大げさにしたりしてんじゃない?それと私自身は「スラムダンク」の影響がでかいから、この結果自体には納得している。
いや、元のデータまで行ってみたけど「運命」で間違いないようだよ。元のランキング記事がそうなっているから、大げさな表現に感じるのは日本語原題のせいだろう。この手のやり方はどこの国にもある。
「スラムダンク」もいいけど、「ONE PIECE」も納得だな。斜に構えて夢を否定してばかりな自分の中に、まだ熱血バカになれる要素が残っていたのを発見できた作品だ。
見る前から「スラムダンク」が入っているのは分かった。ただ、「北斗の拳」のランクが10位ギリギリというのはちょっと残念。
ざっと見たところでは女性部門の1位も「ONE PIECE」だってのが意外かな。いや、女性ファンも人気なんだろうけどてっきり「セーラームーン」とかが来るもんだと…。
それは恐らくこのランキングが電子書籍系のサイトのユーザーを対象とした、漫画作品のランキングだからってのもあるんじゃないかね?それから、こういうランキングにはまず入らないだろうけど、私の場合は「ソードアート・オンライン」かな。自分がどういう作品を好きなのか分析できたし、自分の好みを難しく考えてグダグダにならなくなった。
運命というなら「ソードアート・オンライン」はどうかと思ったが、「島耕作」が入っているならそれでも良さそうだな。どちらも妄想というか理想の生活を二次元に描くといった作品だし。
おお、日本ではやはり「ブラック・ジャック」の人気が高いんだね。それが確認できたのはうれしい。ブラック・ジャックの独特な人格、人間的な魅力とでも言うのかな、それは私の心に深く刻まれている。
良い方向だか悪い方向だかよく分からないが、「エヴァ」は間違いなく私の運命を変えちゃった作品だな。あの作品の影響で軟弱で中二病な思考を習得しちゃったよ!
ネタじゃなく、イリュージョンの3D。あの作品に出会っていなかったら、今の自分は無い。良くも悪くも。
あー…うん、当時ネットカフェのPCにはインストされまくってたし、人工少女とか上の方から名指しで正式に禁止通達を受けるくらいだったからなぁ…道を誤ったヤツは多かったろうな。
「School Days」は俺の人生変えちゃったよ…。
何の心の備えも経験も無く見たら価値観変わるよな、アレ。俺は「CLANNAD」を見たおかげで恋愛に対する幻想が強化され過ぎているのがヤバイ。まさに運命を変えた作品だよ!
現在進行形というか、今の自分の思想に明らかに影響が出ているのが「進撃の巨人」だわ。
大作が並ぶ中での「三国志」のランクインに吹いた。日本人は三国志を好み過ぎだろ!
このランキングを見て改めて感じたが、日本だと三国演義って漫画やゲームが主な印象なんだろうな。日本では三国演義は二次元の存在というか、なんかウチの国とは違う扱いになっているように思うよ。
純真だった自分が、戻れない道に踏み入れてしまったのは「ゆびさきミルクティー」を読んだからだわ。影響という面では最もデカイし、ダメな意味での智恵の林檎を食べてしまったという意味で忘れられない作品だ。
やはり北斗の拳だなぁ。漫画もアニメも私の人生を変えたよ。Youはshock!
「ジョジョの奇妙な冒険」は入っていないの?意外だ。日本のニュースでは影響を受けた人間が多いというのをよく聞くのに。私は第二部にモノスゴイ影響受けた、というか考え方変わったし、今の進路は「スティール・ボール・ラン」を見たからというのもあるんだけど。
影響ということなら「灼眼のシャナ」は外せない。あの作品に出会ってなければ今の自分は無い。振り返ってみればあの作品からはラノベというジャンルもそうだし、今でいう中二病的な感覚や、萌えの感覚などを学んだ。
まぁ、こういったテーマになるとまず「スラムダンク」の上位は堅いよね。ファンになってから何年だったのか分からないくらいになったが、いまだに山王戦とかは熱いし、泣ける。
「運命を変えた」というレベルの作品で考えてみると、ウチの国でなら恐らく「スラムダンク」と「ドラえもん」じゃないかな。この二作品に出会って漫画とかアニメを好きになった人間は非常に多いだろう。
とまぁ、こんな感じで。
■スラムダンクがすさまじい
運命を変えたといったレベルかどうかは分からないものの、中国オタクの面々もこのランキングに出てくる作品から色んな影響を受けている模様です。それにしても、中国におけるスラムダンクの影響力というのはやはり図抜けていますね。最近キッズステーションで放映されているデジタルリマスターHD版に関しても、中国オタク内で妙に話題になっていたりしますし。
ちなみに、私の場合は漫画に関してはちょっと一作品に絞るのは難しいのですが、ライトノベルならば恐らく「コクーン・ワールド」ではないかと思います。
それ以前にも私はアニメのノベライズやロードス島戦記などは読んでいたのですが、ロードス島戦記やSWなどの世界観のパロディであるこの作品に出会って「こういう作品もアリなのか」と衝撃を受け、その後食わず嫌い(?)だった様々なラノベ作品に手を出すようになりました。振り返ってみればこの「コクーン・ワールド」が、私のその後のラノベ関連の趣味を決定づけたように思えますし、そこで蓄えたラノベの知識が現在の中国オタク事情の分析においても非常に役に立っております。
とりあえず、こんなところで。例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。
◆筆者プロフィール:百元籠羊(ひゃくげんかごひつじ)
90年代から中国現地校に通い、当時中国人の対日感情がどんどん悪化していく中で予想もしなかった「日本のアニメや漫画、オタク文化が好き」な中国人達と遭遇。以後、オタクな中国人との交流が続いている。中国における日本のオタクコンテンツやいつの間にか広まっちゃった日本のオタク文化に対する反応、オタク分野の交流等についての情報を発信するブログを運営中。
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