Record China 2020年5月24日(日) 6時0分
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23日、環球時報は、アジアタイムズの記事を引用し、メード・イン・ベトナムはメード・イン・チャイナに取って代わることはできないとする記事を掲載した。写真はベトナムの首都ハノイ。
2020年5月23日、環球時報は、アジアタイムズの記事を引用し、メード・イン・ベトナムはメード・イン・チャイナに取って代わることはできないとする記事を掲載した。
記事は、近年多くのグローバル企業が一部のサプライチェーンを中国からベトナムへと移転していると紹介。「ベトナムは米中貿易戦争で繁栄し始めたアジアの経済体の1つ」だという。米国は中国に高い関税を課しているため多くの製造業が中国を出ざるを得なくなったためで、「ベトナムは労働コストが低く、比較的整った基礎設備がある」と指摘した。
しかし記事は、「メード・イン・ベトナムがすぐにでもメード・イン・チャイナに取って代わることはなく、永遠にないだろう」と主張。なぜなら、中国とベトナムとではその「総量」が異なるからだという。例えば、18年の中国のGDP(国内総生産)はベトナムの55倍であり、中国の15の省や市のGDPはベトナムより高かったと指摘した。このほか、中国には8億人の製造業従事者がいるのに対し、ベトナムは5500万人にすぎないことも伝えた。
このほか、技術面でもベトナムは中国に及ばないと指摘。上海港が取り扱えるコンテナ量は年間4000万TEUだが、ホーチミンにあるベトナム最大の港では処理能力が年間615万TEUだという。さらに電力の面でもベトナムはすでに需要を満たすのが難しくなっており、企業や一般家庭に節電を呼び掛けている状況だと伝えた。
また、市場規模の違いもあると記事は分析。「中国の国内市場は急速に成長しているが、これは海外の投資者からすると中国で生産した製品を輸出しなくても巨額の利益を得ることができることを意味している」と指摘した。この点、ベトナムは1人当たりのGDPも低くて貧しいため、楽観できないという。
他にも、ベトナムは対米貿易黒字が巨額であることも問題だと記事は分析。このため米中貿易戦争が最も激しい最中でも、ベトナムは米国から対米貿易黒字について非難されていたと伝えた。べトナム国家統計局によると、19年の対米貿易黒字は18年の349億ドル(約3兆7500億円)から470億ドル(約5兆円)に増加しており、米国が本当にサプライチェーンを中国からベトナムへ移すなら、ベトナムの対米貿易黒字は間違いなくさらに増加することになると記事は指摘した。(翻訳・編集/山中)
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