2022年3月17日、韓国・SBSなどによると、韓国で新型コロナウイルスのオミクロン株の流行拡大が止まらず、死者数が1日で400人以上増加した。

韓国の疾病管理庁中央防疫対策本部によると、16日の新規感染者数は62万1328人に達し、過去最高を記録した。重症患者数は1159人で前日（1244人）より85人減少したものの、死者数は429人で初の400人台となった。

1日あたりの死者数は先月まで数十人にとどまっていたが、今月2日に128人に達し、その後は100人を下回っていない。そのため葬儀場や火葬場には予約が殺到し、死亡後数日以内に葬儀を行えない状況が続いているという。

ある葬儀場関係者は「最近では故人の30～40％が新型コロナで亡くなった人」と説明した。別の関係者も「遺体安置室は全て埋まっており、1日に10体以上が利用できずに帰っていく」「火葬を待つ人が多すぎて、葬儀後に数日間待機しなければ火葬場に行けないケースもある」などと話している。こうした状況を受け、政府や地方自治団体は公設火葬施設の稼働回数を増やすなどの対応をしているが、現場からは「いまだ不十分で、さらに増やす必要がある」と訴える声が上がっているという。

韓国のネット上には「現時点で火葬申請を受け付けてくれるのは全国で済州島の火葬場だけ。どうしてこんなことになってしまったのか」「政府は何を根拠に30万人台後半がピークだと発表したのか。本当に無能だ」「文政権は大統領選で負けたからってコロナの防疫や治療を放棄している」「個人主義の米国でもここまではなかった。韓国国民は政府の言いつけをきちんと守っているのに苦しみが終わらない」「尹錫悦（ユン・ソクヨル次期大統領）政権はどうか、文在寅（ムン・ジェイン）政権と同じ道を歩みませんように」などの声が寄せられている。（翻訳・編集/堂本）