現在、新型コロナウイルスの国内における感染拡大がほぼ抑えられている中、海外からの入国者による感染が数は少ないながらも各地で発生しています。中国の省では最も人口が多い広東省では、183人の入国者による感染が確認されたほか、このほど、それに関連する数十人の無症状の感染者が新たに現れています。広東省の省都・広州市では12日、まれに見る3回にわたる記者会見が開かれ、現段階の感染状況について説明が行われました。 　

　この中で、広東省の林克慶常務副省長は、「省内では現時点で、感染拡大の抑制活動は成果を収めつつある。多くの人々が省内に戻って職場に復帰し、清明節連休の外出ラッシュという試練を乗り越えた」とする一方で、「現在、省内に常駐する外国人は11万7000人で、海外からの感染を防止する難題に直面している」と述べました。

　感染が発生して以来、広東省の外事部門は複数の言語による「広東在住の外国人への書簡」を公表しています。複数の言語による24時間ホットラインを設けて、各国の広東駐在領事館と密な交流を保ち、外国人へのサービスを適切に行い、法律に基づいて外国人の権益を守っています。

　これについて国家衛生健康委員会ハイレベル専門家グループのリーダーで、中国工程院の鍾南山院士は、「入国者に対するPCR検査と隔離措置は非常に必要なものだ」とし、「呼吸器の感染症に国境はない。感染症は前もって発見して対策をとるもので、適切な隔離は間違いなく有益なことである」と強調しました。（Mou、星）