中国とインドの国境付近での衝突は次のステージへ?インドができる6つの対中報復―独メディア

Record China    2020年6月21日(日) 21時10分

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19日、ドイチェ・ヴェレは、中国とインドの国境付近での衝突で、インドが中国に対して行う可能性のある6つの報復措置について分析する記事を掲載した。写真はインド。

2020年6月19日、独ドイチェ・ヴェレは、中国とインドの国境付近における衝突で、インドが中国に対して行う可能性のある6つの報復措置を挙げた。

記事は、「インドは経済でも軍事でも中国には及ばないものの、今回の国境付近での衝突で死傷者が出たことで、中国に対する報復措置を取る可能性がある」と分析。それには6つの方法が考えられるという。

その1つが「華為技術(ファーウェイ)の5Gを拒否する」こと。キングス・カレッジ・ロンドンの学者であるHarsh Pant氏は、「インドはファーウェイがインドの5G建設計画に加わることを取り消すことができる」と指摘。インドはすでに中国企業が国の入札に参加することを禁止しており、中国がインドへ投資することも制限しているため、「すべてのことは今後さらに加速する」との見方を示した。

2つ目は「中国製品のボイコット」。ヒンドスタン・タイムスによると、少なくとも100品目の中国製品がダンピングと認定されており、同紙は今後インドは反ダンピング行動を取ると予測。「反中感情や民族主義の高まりとともに、組織的な中国製品ボイコット運動がおこり、貿易商もこの動きに加わるだろう」としている。

3つ目は「新型コロナウイルス発生源調査の要求圧力を高める」こと。オーストラリアが進める「新型コロナウイルス発生源調査の決議案」に、インドは4月の時点ですでに加わっていると記事は紹介。「世界保健機関(WHO)改革や台湾のオブザーバー参加については保守的な姿勢だったものの、中印関係の悪化でインドもWHOや新型コロナを利用するだろう」としている。

4つ目は「他国と連携して中国に対抗する」こと。記事は、リー・クアン・ユー公共政策大学院のJames Crabtree助教授が「インドは同じように中国の影響力拡大を心配している他の国と連携することができる」と述べたと紹介。これには、オーストラリアやベトナム、日本、英国が含まれるとした。Crabtree助教授は、中国との対立にはインドは慎重になるべきとしつつも、「インドには多くの選択肢があり、多くの国がインドと友人になりたいと思っている」と指摘した。

5つ目は「国際参加を強化する」こと。記事は、「modern diplomacy」サイトによると、インドは中国に倣って専門家を国際組織の中に入れ、学術界などで積極的に働きかけて発言権を持つべきだと論じていると紹介。インドは過去にベトナムやバングラデシュとの国境問題で国際的な仲裁を順守しており、仲裁を軽視し守らない中国と大きな対称をなしていると指摘し、「インドはルールを守るという方法でルールを破壊する中国に対抗し、国際関係の中で外交的に優位な立場を確保すべきだ」としている。

6つ目は「軍事力の増強」。「modern diplomacy」は、経済力で中国に劣るインドは、ロシアイスラエルの考えに倣って国防を強化すべきだと主張。一方で、記事はストックホルム国際平和研究所の最新の報告を基に、中国は核弾頭を320発、インドは150発保有しているとし、「核保有国が全面的な衝突となった場合はその結果は恐ろしいことになる」と指摘した。(翻訳・編集/山中)

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