アン・リー監督「ラスト、コーション」を赤裸々に語る=トニー・レオンは“演技の仙人”―台湾

Record China    2013年11月16日(土) 21時10分

拡大

15日、台湾のアン・リー監督が、2007年にヴェネチア国際映画祭で金獅子賞を獲得した「ラスト、コーション」について語った。写真はアン・リー監督。

(1 / 2 枚)

2013年11月15日、台湾のアン・リー(李安)監督が、2007年にヴェネチア国際映画祭で金獅子賞を獲得した「ラスト、コーション」について語った。新浪網が伝えた。

その他の写真

台湾のアカデミー賞こと金馬奨の審査委員長を務めるアン・リー監督が今月12日、映画祭の催しの一つとして、台北市で「ラスト、コーション」を語る映画フォーラムを開催。濃厚な性描写でも話題になった「ラスト、コーション」は、第2次大戦下の上海を舞台に、日本軍の諜報機関幹部と抗日運動に参加した女子大生の、駆け引きと愛の葛藤を描くストーリー。中国の女優作家・張愛玲(チャン・アイリン)の原作小説を映像化したものだが、リー監督は小説を読んだ時に、「道徳を無視するひどい作品だ」と強い憤りを感じたという。しかし、悪魔にとりつかれたように小説が頭から離れず、とうとう映画化を決めてしまった。

タン・ウェイ(湯唯)が演じたヒロインについて、「真面目な女学生が悪い女を演じるうちに本当の自分を発見してしまう。演技の中でしか、リアルな自分に向き合えない。こういう人間描写が自分には非常に大切に思えた」と語るリー監督。さらに「いい映画」について、「感動的なストーリーである必要はない。観客の心に何をかき立てるかが重要」と話した。

撮影ではタン・ウェイはじめ、トニー・レオン(梁朝偉)や人気アーティストのワン・リーホン(王力宏)ら、出演者をいじめ抜いたと語る。演技派で知られるトニー・レオンについては、「演技上手と言うより、演技の仙人だ」と話し、「映画監督なら誰もが憧れる俳優」と絶賛している。そのトニーを「精根尽き果てるほどいじめた」というリー監督だが、14回もテイクを重ねたシーンについて、「彼が疲労のあまり自分をコントロールできなくなった時、素晴らしい映像が撮れた」と語る。

「ラスト、コーション」撮影中、目の前の演技が虚像なのか現実なのか戸惑うほど、神経をすり減らしたというリー監督。思わず涙を流した時には、いじめ抜かれているはずのトニーが、「僕なんかは、ただカメラの前で裸を見せているだけだから。監督は体に気をつけて」と励ましてくれたというエピソードも披露。トニーの人間の大きさを物語っている。(翻訳・編集/Mathilda

この記事のコメントを見る

ピックアップ



   

we`re

RecordChina

お問い合わせ

Record China・記事へのご意見・お問い合わせはこちら

お問い合わせ

業務提携

Record Chinaへの業務提携に関するお問い合わせはこちら

業務提携