Record China 2020年8月29日(土) 10時20分
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中国紙・北京日報は26日、世界経済衰退の5つの特徴について分析した国務院研究室司長の陳文玲氏の文章を掲載した。写真はニューヨーク。
中国紙・北京日報は26日、世界経済衰退の5つの特徴について分析した国務院研究室司長の陳文玲(チェン・ウエンリン)氏の文章を掲載した。
陳氏は、新型コロナウイルスの影響で世界経済が衰退しており、第二次大戦以降、最も深刻な経済減速になると指摘。5つの特徴を分析した。
その一つが「世界経済の同時衰退」。「先進国、新興国、発展途上国、貧困国の経済が同時に衰退しており、例外は一つもない」と指摘。世界銀行の予測によると、世界の93%の経済体で経済が衰退し、先進国では今年の経済活動が7%減少、新興国でも2.5%減少する見込みだという。
二つ目は「経済衰退の深さ」。中国でも第1四半期は経済成長が改革開放以来初となるマイナスになったことを挙げ、「経済協力開発機構(OECD)は今年の世界経済は6~7.6%減、あるいはそれ以上の減少になると予測している」と指摘。世界銀行は5.2%減、国際通貨基金(IMF)は4.9%以上の減少と予想しており、「いずれも大幅な減少になる見込みだ」とした。
三つ目は「経済衰退の長期化」。陳氏は「通常、経済成長率が2期連続で3%以下になると、景気後退と見なされる。今年は、第2四半期から世界経済は衰退期に入っていて、2期どころか4期でも収まらない可能性があり、新型コロナが制御できなければ、世界経済衰退の期間はさらに長くなる。キッシンジャーの政治的な角度からいえば、その影響は何代にも及ぶ」と論じた。
四つ目は「経済衰退が広く及ぶこと」。陳氏は「世界銀行の予測によると、世界中の平均収入は平均3.6%減少する見込み。190カ国で平均収入が減少し、数百万人が貧困に陥るとされている。2008年の時も、1929年、1930年の時も、収入減少がこんなにも広がることはなかった。世界的に企業倒産や失業の波が来て、生活や生存が非常に困難になるだろう」としている。
五つ目は「世界経済回復が不確実性に満ちていること」。陳氏は「現在の新型コロナの状況がどう転がるか分からないという変数に加え、米国の自国中心主義、保護主義、ポピュリズムも変数になっている」と分析。さらに「米国の大統領選、英国の欧州連合(EU)離脱、大国同士の争い、局地的な戦争、(バッタによる)蝗害(こうがい)や水害などの自然災害なども変数となる」としている。
陳氏は「経済減速は1カ国や単一の力で解決できるものではなく、中国が新型コロナをコントロールできても中国の力だけで世界経済を回復させ、本来の経済発展状態に戻すことは難しい」と結んだ。(翻訳・編集/山中)
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