今後10年間の貧富の差、経済学者の見方分かれる―中国メディア

Record China    2013年11月7日(木) 17時44分

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5日、調査報告書「中国経済学人熱点調研」(第二期)によると、今後10年間の中国の貧富の差について、経済学者の間では見方が分かれている。資料写真。

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2013年11月5日、中国社会科学院工業経済研究所が今月4日に発表した、経済学者が高い関心を寄せる問題についての調査報告書「中国経済学人熱点調研」(第二期)によると、今後10年間の中国の貧富の差について、経済学者の間では見方が分かれている。今後10年間の貧富の差について、「悪化する」、「改善する」、「現状維持」、「わからない」の4択で答えたもらったところ、回答はほぼ拮抗し、この問題について経済学者に共通認識がないことが浮かび上がった。新京報が伝えた。

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▽通年の物価上昇予測、「上昇を続ける」

同報告書によると、経済学者の多くは、中国の経済情勢は今後3カ月ほどで底を抜け出し、上昇傾向に転じるとの見方を示した。経済成長率については、主立った経済学者が今年の国内総生産(GDP)成長率を7.6%と予測した。

調査によると、回答した経済学者のうち、2014年の成長率が7.5%前後になるとした人は40%、7-7.2%とした人が25%、7.8-8%とした人が18%、7%以下とした人が13%、8%を超えるとした人が4%だった。地域の統計分析に基づいて計算すると、来年の経済成長率は7.4%になる。

高い関心が寄せられる物価の問題について、経済学者の55%が価格水準は上昇を続けるとの見方を示し、44%が物価水準は現在の水準を基本的に維持すると答え、物価水準が低下を続けるとした人は1%だけだった。6月の第一期調査の結果と比較すると、物価上昇を予測する人が増えた。

6月の調査結果では、物価水準が上昇を続けるとした人は53%、物価水準は現在の水準を基本的に維持するとした人は40%、物価水準が低下を続けるとした人は7%だった。

▽経済学者の3割以上、「貧富の差は拡大する」

今後10年間の貧富の差について、経済学者の間で見方は大きく分かれている。36%が今後10年で貧富の差は一層悪化すると答え、28%が貧富の差は改善され、オリーブ型の中産階層を形成すると答え、19%が貧富の差は現在の情況を保つと答えた。このほか約2割(17%)が「わからない」と答えた。4つの回答が均衡しており、この問題について、学者の間で見方が大きく分かれていることがわかる。

同研究所の李鋼(リー・ガン)研究員の説明によると、同研究所が発行する英文の経済学専門誌「チャイナエコノミスト」には、国内で最も権威のある経済学者のデータバンクが備わっている。今回の調査では同データバンクから無作為に経済学者1700人を抽出し、専門家たちのプラットフォームを通じてアンケート調査を行った。2週間で有効回答171を集め、このうち約27%は科学研究機関からの回答、残りのほとんどは大学からの回答だった。

「新京報」が今回の調査の戦略的パートナーとなり、アンケートの作成にかかわった。アンケート調査を土台として、一般の人を対象に同じ質問をする調査を展開し、これまでに5000を超える有効回答が集まった。一般対象の調査によると、貧富の差、改革のメリット、今後の中国の「夢」といった問題について、一般の人々と経済学者の意見は分かれ、専門家と一般の人々とでは当面の中国社会の問題について異なる関心や考え方を抱いていることがわかった。

▽話題の問題について、「環境の悪化が不動産価格より心配」

今回の調査を主催した李研究員によると、調査では一般の人々が注目する問題も取り上げたという。

「来年に最も起こってほしくないことは何ですか」との質問に対し、経済学者は36%が大規模な経済活性化政策を望まないと回答、19%が生態環境の悪化を懸念、15%が不動産価格の高騰・暴落を心配、12%が中国の政治地理的情況の不安定さが気にかかると答えた。経済成長ペースの継続的な落ち込みに懸念を表明した人の割合は18%だった。

李研究員によると、経済学者が不動産価格の高騰・暴落、政治地理的情況の不安定さ、経済の落ち込みなどより、生態環境を懸念していることが注目されるという。

また李研究員によると、調査で得た地域の統計結果を踏まえると、西部地域の経済学者は経済の継続的な落ち込みへの懸念が比較的大きく、北東地域は不動産価格の高騰・暴落を懸念する経済学者の割合が最も多く、東部地域はどちらに対する懸念もそれほど深刻ではないという。(提供/人民網日本語版・翻訳/KS・編集/武藤)

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