Record China 2020年3月5日(木) 18時50分
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100億元(約1550億円)規模の損失が報じられる中国の映画業界だが、当局の指示で3月に全面再開を予定していた北京市内の映画館はその後、新たな指示により再開を見送っている。
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新型コロナウイルスの感染拡大により、中国では今年1月20日過ぎから映画館が軒並み閉鎖へと追い込まれた。1年で最も映画界が潤う春節(旧正月)シーズンを直撃し、予想外の大きな痛手に苦しむ映画業界だが、全面閉鎖から約1カ月を迎えた先月26日、北京市電影局が再開に向けての指示を書いた「新型コロナウイルス流行期間の北京市映画産業の再開における防疫の手引き」を公開。3月の再開を要求していた。
この手引きには「上映終了のたびに館内消毒と通気」「観客を詰め込まない」などといった細かい指示が書かれているが、これに中国のネットユーザーが反発。「感染しに行けと言うのか」「時期尚早だ」「再開しても誰も行かない」などといった反対の声が上がったが、こういった世間の反発を重く見たのか、北京市当局はこのほど「まだ再開できる条件が整わない」として、3月再開の計画を中止することを明らかにしている。
香港の日刊紙アップルデイリーの取材に応じた北京市内のシネコンの代表者は、当局による“朝令暮改”に翻弄(ほんろう)されていることを明かし、「閉鎖の続行はもちろん理解するが、経営側としては非常に苦しい。この状態が長引けば経営破綻も続出するし、事態が収まっても映画館に観客が戻るのはかなり時間がかかるだろう」と語っている。(Mathilda)
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