天安門の車突入事件、学者は民族対立の激化を懸念―米紙

Record China    2013年10月31日(木) 18時21分

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30日、米ニューヨーク・タイムズによると、あるウイグル族の学者は、28日に天安門で起きた自動車突入事件が民族間の問題を複雑にすることを懸念している。写真は新疆ウイグル自治区カシュガル地区の武装警察。

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2013年10月30日、米ニューヨーク・タイムズ(中国語版)によると、あるウイグル族の学者は、28日に天安門で起きた自動車突入・爆発事件が民族間の問題を複雑にすることを懸念している。

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28日正午ごろ、天安門前の路上で1台の自動車が通行人に突進。車は金水橋の柵に激突し、出火後に爆発。これにより5人が死亡し、日本人男性1人を含む38人が負傷した。目撃者によると、車はクラクションを鳴らして通行人に注意を促しており、スローガンが書かれた布のようなものが付けられていたという。事件の背景には、当局のウイグル族への弾圧があるとみられている。

事件発生の数カ月前から、新疆ウイグル自治区の暴力事件は増加しており、すでに100人余りが死亡している。それらの事件のほとんどは、初めは平和的な抗議活動から始まり、のちに暴動へと発展した。6月にピチャン県で発生した衝突は、当局が宗教活動を制限したことに対する不満が誘発したものだった。しかし、当局は事件をテロと断定し、事件に関わったとされる3人のウイグル人に死刑を言い渡している。

蘭州大学中央アジア研究所所長の楊(ヤン)教授は「新疆ウイグル自治区で絶えず起きている暴動が中国内陸各地に広まるのは時間の問題。“テロ”には伝播性がある。今回の事件は関係部門にとって、彼らの活動範囲が拡大しているという1つの警告である」としている。

しかし、ウイグル族のある学者は、今回の事件の犯人の身分や動機について結論を出すのは早すぎると警告する。「中国に住む2000万のウイグル人はさまざまな差別を受けており、漢族とウイグル族の間にはすでに大きな憎しみが存在する。すべての事実を確認する前にこれらの人々をテロリストと呼ぶことは、民族間の問題を複雑にするだけである」としている。(翻訳・編集/北田

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