2020年2月25日、韓国・ニューシスによると、野党「国民の党」の安哲秀（アン・チョルス）代表は、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、文在寅（ムン・ジェイン）大統領に対して「政府が信頼を失えば、全てのものを失うことになる。今日にでも国民に向けた談話を発表し、国民に理解を求めよ」と要求した。

安代表は24日に国会議員会館で開かれた党結成後初の最高委員会議で、「今後1週間、より多くの患者が発生する可能性がある。1次防衛線が崩壊した状況であり、封鎖戦略で被害を最小に食い止めなければならない」などと指摘。その上で、「大統領の談話が必要だ。初期対応が不十分だった点、現在の状況判断、防疫対策を明らかにし、政府を信じるよう協力を求めるべきだ。信頼できる防疫措置を取らずに国民に『信じて』と言って、誰が信じるだろうか」と主張したという。

また、安代表は会議に先立ちソウル市にある国立墓地を訪問、国民の生命と安全を祈願したが、その際に記した芳名録の中で「コロナ19」（新型コロナウイルスの韓国内での呼び名）を誤って「コロナ20」と記してしまったという。

これに韓国のネットユーザーからは、「コロナ20って何？」「コロナ20？また新型が出たの？」「自分の権力のことだけを考えている。（呼び名が）コロナ19かコロナ20か分からないようではだめ」などと、安代表が誤って表記した「コロナ20」に関心が集まっている。

また、「国民に向けた談話なんて毎日のように出している」「今回の新型コロナウイルスは文大統領や政府の過ちではない。扇動しないで」「言葉ではなく行動で示して。新型コロナウイルスが韓国で発生したかのように言わないで」「現政府はよくやっていると思う」「安代表は全ての責任を文大統領に転嫁しようとしている。今、文大統領は防疫のために最善を尽くしている。政府が行っている防疫対策に何か問題がある？」などといったコメントが寄せられており、文大統領に談話の発表を求める、安代表の提案に賛同者は少ない。

その他、「私だったら『今、この時に国民が団結して、無条件で政府に協力しよう』と叫ぶと思う」「この状況を政治的に利用とする人は韓国から出て行って」「非難するより、激励や温かい言葉を掛けてあげたほうが、現場で苦労している人たちのためになる」などと、事態の終息に向け、一致協力した動きを望む声も多く上がっている。（翻訳・編集/関）