上海自由貿易区、不動産価格高騰の可能性も―中国

Record China    2013年10月13日(日) 12時34分

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11日、上海自由貿易区の設立により、不動産価格高騰の可能性がある。写真は上海。

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2013年10月9日、「復旦−ZEW景況感指数」が上海で発表された。同指数によると、中国の1年期景況感指数は20となり、7月のデータより微上昇したが、同指数は市場の今後1年の経済発展の流れに対する慎重な楽観視を反映した。今後12カ月で中国経済が良い方向に向かうと予想した専門家の比率は66.6%で、悲観的な立場を示した専門家の比率は28.2%だった。11日付で中国青年報が伝えた。

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上海自由貿易区の設立が決定したことを受け、専門家は上海経済に期待を寄せており、その95%が上海経済は今後数年にわたり成長を維持すると予想した。これに呼応するかのように、中国国内の大都市のうち、上海の不動産価格の高騰の期待値も最高となっている。

「復旦−ZEW景況感指数」は復旦大学金融研究センター(FDFRC)が欧州経済調査研究所(ZEW)と共同発表する今後6カ月間の中国経済情勢および金融市場の予想を基礎とする経済指数だ。同指数は「中国経済調査(CEP)」を中心とし、2カ月おきに発表される。

同指数によると、専門家の54.2%は現在の中国経済の情勢について「普通」と回答し、「楽観」(32.2%)が「悲観」(13.5%)を上回った。中国の現在の景況感指数(11.02)は米国景況感指数(35.59)を下回っているが、欧州景況感指数(−22.81)を大幅に上回っている。中国のGDP成長率はさらに「冷え込む」と予想され、2013年は7.61%、2014年は7.54%とされた。

復旦大学金融研究センター主任の孫立堅(スン・リージエン)教授は、「金融危機発生後、商業銀行を始めとする資本密集型金融サービス業が、国内の資金需要の増加、金融改革の深化、上海自由貿易区の設立などのプラス要素によるけん引を受け、その他の業界よりも業績が期待できる」と指摘した。

専門家は今後半年内に、株式市場の指数と原油価格に大幅な変動が生じる恐れはないとし、安定的に好転すると予想した。専門家の84%は今後1年内に中国の対外直接投資が増加すると予想した。この時期に機械製造業は外部需要の疲弊から大きな影響を受け、売り上げが拡大する可能性は低い。専門家は情報技術、通信サービス業界の売り上げが大幅に増加するとした。また、金融機関の売り上げについても増加を予想した。

しかし孫教授は、「このほど上海自由貿易試験区から出されたネガティブリストに対して、一部の専門家と業界関係者は失望感を抱いている。その大きな原因は現在の国際環境がそれほど良くないためだ。米国も量的緩和策を終了せず、日本は大規模な量的緩和策を続けている。日米の金利はいずれもゼロ金利レベルにある。中国が開放の際に注意を怠り、監督管理に注意しなければ、影響を受ける可能性がある。遊休資金(ホットマネー)の監督は上海自由貿易区の最大の課題となる。ネガティブリストによる管理は、問題が生じてから禁止するというこれまでの慣例を破るものだ。つまりネガティブリストに記載されていない事項で問題が生じた場合は、自由貿易区側が負担することになり、その事業を停止させれば契約不履行になる。ゆえに自由貿易区内の遊休資金の監督管理が非常に重要になる」と警鐘を鳴らした。(提供/人民網日本語版・翻訳/YF・編集/TF)

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