障害者28人を搭乗拒否、理由は「障害者の搭乗定員規定による」―広西省チワン族自治区桂林市

Record China    2013年8月21日(水) 21時10分

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19日、中国・広西チワン族自治区桂林市の桂林両江国際空港で28人の障害者が飛行機への搭乗を拒否され、現場が一時混乱する騒ぎが発生した。

2013年8月19日、中国・広西チワン族自治区桂林市の桂林両江国際空港で28人の障害者が飛行機への搭乗を拒否され、現場が一時混乱する騒ぎが発生した。20日付で現代快報が伝えた。

記者の取材によれば、問題となったのは山東航空のSC4728便、正午発南京行のフライト。江蘇省南京市から桂林に観光へ訪れていた障害者団体28人がセキュリティチェックを受けた後で搭乗を拒否された。これを不満に思った28人はすべての搭乗ゲートをふさぎ、空港スタッフと衝突する騒ぎに発展。結局、航空会社側が28人全員の搭乗を許可し、飛行機は予定離陸時刻より3時間以上遅い午後3時過ぎに出発した。

彼らはなぜ、搭乗を拒否されたのか?その理由は航空会社の規定により、各便に搭乗できる障害者の人数が制限されていたためである。「障害者航空輸送法」は次のように規定する。「座席数51〜100席の飛行機の場合、付添人なしの障害者の輸送は認めず、他者による介助を必要とする障害者の搭乗定員は2人までとする。101〜200席の場合は4人まで、201〜400席の場合は6人まで、400席以上の場合は8人までとする」。これに基づけば、問題の便は座席数が百数十席だったため、障害者の搭乗定員は4人までということになる。深セン航空、中国東方航空についても確認が取れ、障害者の搭乗人数は確かに制限されていることが判明した。

航空業界の関係者に話を聞くと、これらの措置はすべて障害者の権益を配慮したものであり、決して差別的な規定ではないと説明した。一方、近年の全国人民代表大会や中国人民政治協商会議でも、障害者の飛行機利用を便利にするためのさまざまな提案が行われ、飛行時間が3時間以上の便には客室用車いすが設置されるなど、以前に比べるとだいぶ改善されてきた。

しかし、それでも海外に比べるとまだその対応は不十分と言わざるを得ない。米運輸省では2009年に「航空機における障害者に対する差別禁止規定」を公布した。その内容は、新しい航空機には通路側座席の少なくとも50%に移動のための手すりを設置すること、通路1本につき最低1つ以上のバリアフリートイレを設置することなどを航空会社に求めるものだ。現在、米国航路のフライトがある国内3大航空(中国国際航空・中国東方航空・中国南方航空)は、それらの路線についてはこの規定を遵守している。障害者がより快適、より自由に飛行機を利用するためにも、航空各社にはさらなる改善を期待したい。(翻訳・編集/碧海)

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