Record China 2013年8月22日(木) 5時40分
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20日、中国国務院は「情報消費の促進による内需の拡大に関する意見」を発表した。写真はニューヨーク。
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2013年8月20日、中国国務院はこのほど「情報消費の促進による内需の拡大に関する意見」を発表し、2015年をめどに情報消費の規模を3兆2000億元(約50兆8864億円)に引き上げ、増加率を年平均20%以上とし、関連産業に新たに1兆2000億元(約19兆576億円)の生産額をもたらすことを目標に掲げた。情報産業は基礎的で先進的かつ戦略的な産業であり、同意見が鳴り物入りで発表されたことにより、中国経済の安定的な発展、モデル転換の発展、飛躍的な発展に重要なチャンスがもたらされたことになる。人民網が伝えた。
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改革開放のスタートから30数年が経ち、この間に中国の経済規模は世界2位に躍進し、世界中の注目を集めた。現在、中国の人々の生活の質に対する要求がますます高まり、自然環境がますます重視されるようになった。物価も上昇を続け、ローエンド製造業における中国の競争上の優位性が徐々に失われている。中国経済は新たな課題に直面し、巨大な基数を土台として安定的な成長を実現しなくてはならず、そのためには新たな戦略を実施の必要がある。産業のグレードアップとモデル転換の発展が必然的な選択肢になる。それではどのようなルートが多様で複雑な経済の任務を解決するカギになるのだろうか。情報消費の促進を加速することが重要な手段の一つになるとみられる。
▽情報消費はどれほど重要か
情報産業が消費市場に向き合う時、それ自身が消費ニーズの創出と育成を牽引する巨大な力となる。李克強(リー・クーチャン)総理がかつて指摘したように、自動車だけで消費を牽引することはできず、より多くの新しい成長源を育成することが必要であり、育成や発展が可能な消費の注目点はいろいろある。たとえば情報消費は潜在力が巨大だ。情報消費には牽引力があり、消費のグレードアップを促進するだけでなく、市場の潜在力を発揮させることにもなる。関連設備の建設によって有効な投資を牽引することもできる。
また情報産業は他の産業に対し重要な推進作用をもっている。米国の場合を例に取ると、米国人は情報通信技術に力を借り、生命科学技術の研究手段や機械化された作業の方向性の位置づけ、製品の取引スタイルなどさまざまな面での改良や改善を通じて、国内の農家が少ない人材と資源で巨大な経済的利益を生み出すことを可能にした。こうして米国は世界で最も大きな影響力をもつ農業大国になった。「自動車の都」といわれたデトロイト市が財政破綻し、米国の自動車製造業は活力を失っている様子だが、シリコンバレーの「魔術師」は最先端の情報技術を取り入れて、自動車の電動化と自動化を進めようとしている。伝統的な工業文明の反逆者であるシリコンバレーが、伝統的な工業文明の体現者である自動車産業に新たな魅力を注ぎ込んでいるのだ。
▽情報産業はどれくらい魅力的か
1980年代に日本の鉄鋼産業、自動車産業、電子製品産業が押し寄せる波のように米国に進出し、米国企業は勢いをくい止めることができなかった。その後、日本は資本主義のシンボルといえるランドマークのロックフェラーセンターや米国の工業文明を象徴するエンパイア・ステート・ビルディングを買収し、米国国内には日本が米国を買い上げるのではないかとのやや大げさな懸念が広がっていった。米国政府は93年、米国経済の振興に向けて一連の重要措置を取り、当時のクリントン政権は「情報スーパーハイウェイ構想」をうち出し、この計画は「世紀のプロジェクト」とされた。この構想がきっかけとなってますます広範囲で内容の深い情報革命が引き起こされ、その後、世界的なインターネット発展の動きが起こり、米国は一連の経緯によって情報産業における絶対的なリーダーとなった。一方日本は不動産バブルが崩壊し、情報技術の波をつかみ切れていないことなどから、一気に不振に陥った。
ある識者の見方によると、インターネット時代のなか、中国は過去100年あまりで初めて世界の強国と同じスタートラインに立てるチャンスを迎えた。事実が証明するように、電子商取引(eコマース)、インスタントメッセンジャーといったさまざまな分野で、中国企業は一つまた一つと世界の強国に引けを取らない業績を生み出している。インターネットは中国と世界との距離を縮め、中国の情報産業の急速な発展を後押しし、また一連の伝統的産業の急速な発展に尽きることのない原動力を提供している。中国ではかつて、伝統的な小売産業が海外大手の強烈なダメージを受けるというリスクに直面した。だが誰もが予想しなかったことだが、情報技術を土台としたeコマースモデルにより、中国小売産業の発展の未来に新たな可能性がもたらされた。楽観的な見方によると、中国のeコマース企業はこれから、以前とは異なる発展形式で多国籍の経営を実現していく可能性がある。低コスト労働力で成果を挙げてきた相手先ブランド製造(OEM)では、情報技術を土台とし、ロボットの導入で労働力を大規模に解放するという話題が熱く議論されている。価値を備えた産業はそれぞれ独自の使命を背負っており、中国は一連の優勢な産業で精進を重ね、これらの産業に情報技術を主原料とする「促進剤」を注入することが必要だ。
世界経済の発展という大きな流れの中で、中国は通信技術、インターネットの設備端末、インターネットの応用、情報技術における人材の蓄積などの面で、多国籍大手と対峙する機会を得た。「ブロードバンド中国」や将来的な第4世代移動通信規格(4G)プロジェクトの開始に向けて最も力強い支援も獲得した。情報技術の浸透力がますます高まる時代にあって、中国はこれからカーブを曲がって前の車を追い越すチャンスを迎えるとみられる。(提供/人民網日本語版・翻訳/KS・編集/武藤)
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