絶滅危惧種の動物保護に乗り出した中国は一挙両得―英紙

Record China    2013年8月18日(日) 9時40分

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15日、中国政府が動物保護に乗り出した。名誉を高めることもでき、ソフトパワーを発揮することもできて一挙両得だ。写真はフカヒレ。

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2013年8月15日、BBC中国語サイトによると、英フィナンシャル・タイムズは、中国政府が動物保護に乗り出したことについて、中国は名誉を高めることもでき、またソフトパワーを発揮することもできて一挙両得であると報じた。

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ケニアのサイの角は闇取引では金より高値とされ、1本で30万ドル(約2900万円)の値がつく。半世紀前は世界で60万頭いたサイだが、現在はわずか5万頭しか生き残っていない。これは中国をはじめとするアジアでサイの角の需要が急増したことによる。アフリカのサイの角は主にベトナムへと流れ、漢方薬として使われるほか、ヘロインの代わりに麻薬として用いられている。

トラ、ゴリラ、ゾウ(象牙)、ヘビ、ウミガメ、トカゲなどの違法な貿易額は毎年70億〜100億ドル(約6800億〜9700億円)にも上る。センザンコウを例にとると、中国による違法な捕獲により、中国のセンザンコウの数はわずかとなり、密猟者は狩猟場所をマレーシアなどに移したため、マレーシアのセンザンコウの数も15年前の半分にまで減ってしまっている。

ヒラリー・クリントン前米国務長官は環境保護会議で、密猟はこれまでのような鉄砲ではなく、ヘリコプターや暗視ゴーグル、自動銃などを用い、高性能化が進んでいると指摘している。しかし欧米人はアジア人の「奇妙な」食品や薬品の需要ばかりを責めるべきではない。米国も世界第2位の絶滅危惧動物の違法輸入国となっているし、歴史的にも入植者が絶滅危惧動物を殺害した例は多く、最古では中国のパンダを発見したフランス人宣教師ダヴィド神父もパンダの皮を剥いでいる。

麻薬同様、絶滅危惧動物の保護を国際貿易の禁止だけに頼るのではその効果は限りがあり、中国が環境保護に乗り出し、需要を制限することで貿易規制効果につながると期待されている。習近平(シー・ジンピン)国家主席が役人の豪華な宴会や違法なフカヒレ貿易を禁じたことで、環境保護政策において、中国が絶滅危惧動物の国際保護の状況を変えることができるかもしれない。(翻訳・編集/中原)

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