中国の国産ジェット機ARJ21が国際線に初就航、日本の「ライバル」はいまだテスト飛行中

Record China    2019年11月3日(日) 0時20分

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中国が開発した地域路線用の双発ジェット旅客機「ARJ21」が10月末、国際線に初就航した。ARJ21は日本の「スペースジェット(旧MRJ)」のライバル視されていたが、スペースジェットは開発が遅れ、いまだにテスト飛行中だ。写真はARJ21。

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中国が開発した地域路線用の双発ジェット旅客機「ARJ21」が10月末、国際線に初めて就航した。ARJ21は日本の国産初のジェット旅客機「スペースジェット(旧MRJ)」のライバルと目されていた。スペースジェットは開発の遅れで納期の延期を5度も繰り返し、いまだにテスト飛行中だ。

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中国新聞網などによると、成都航空の「太陽神鳥」マークと中国の国宝であるジャイアントパンダがデザインされたARJ21は10月26日午後、黒竜江省の哈爾浜(ハルビン)太平国際空港を離陸。1時間3分の飛行時間を経て、ロシアのウラジオストク国際空港に無事着陸した。

ARJ21は成都航空に15機納入されている。2016年6月、成都~上海間の商業路線に就航。旅客輸送量は延べ54万人以上で、中国内の28都市を結ぶ。成都をメイン運航基地とし、長沙およびハルビンをオーバーナイト基地とし、全国主要都市とつながるネットワークを形成。特に東北地区では地域に広がるネットワークを初歩的に実現している。

成都航空公司党委書記の湯勁董事長は「ARJ21の初の国際線の開通は成都航空による航空便商業運航モデルの模索の新たな進展だ。開通成功はARJ21の商業運航の新たな飛躍を意味する」と強調。「ARJ21は3年以上飛行しているが、一度もクレームを受けたことがない。人気は予想以上だ。国際線の運航の需要は複雑で、厳しい条件があるが、ARJ21にとっては新たな扉が開かれた」などと話した。

一方、スペースジェットは三菱重工業の100%子会社である三菱航空機が開発を進めている。乗客数はARJ21とほぼ同じで、当初計画の90席級のほか、米国市場をにらんで一回り小さい70席級も最近になってラインアップに加えられた。名称は納入遅れが続いたMRJのイメージ刷新のため、今年6月に変更となった。

YS11以来となる国産民間旅客機として2008年に全日空から受注を受けて生産を開始したが、胴体と主翼の設計変更などが重なり、15年11月、ようやく初飛行にこぎ着けた。その後も飛行中の空調システムの不具合、機体を制御する電子機器の配置見直しなどが相次ぎ、13年の予定だった量産機の納入は大幅に遅れている。90席級は20年半ば、70席級は23年の納入を目指している段階だ。

スペースジェットはこれまでに約400機を受注しているが、三菱航空機は10月31日、米地域航空会社を傘下に持つ「トランス・ステーツ・ホールディングス」から最大100機を受注していた契約が解消されたと発表。先行きがさらに不安視されている。(編集/日向)

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