WeChatペイが「ケータイ送金」開始、出遅れ挽回か―中国

人民網日本語版    2019年11月1日(金) 5時20分

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23日に明らかにされたところによると、微信支付(WeChatペイ)が「携帯電話番号による私への送金を認める」と名付けた新機能を開通し、現在は一部のユーザーのみ利用できる状況だという。資料写真。

23日に明らかにされたところによると、微信支付(WeChatペイ)が「携帯電話番号による私への送金を認める」と名付けた新機能を開通し、現在は一部のユーザーのみ利用できる状況だという。翌24日、微信支付の関係責任者がこれは確かな情報であると認めるとともに、「今はグレースケール試験を行っている段階」と明かした。

中国支付網の創業者である劉剛(リウ・ガン)さんは、「微信支付の動きは支付宝(アリペイ)との間にある体験の差を埋める意味合いが強い」との見方を示した。

■微信支付が新たにケータイ番号送金機能を開通

グレースケール試験とは、ある製品やアプリケーションが正式に発売される前に、特定のユーザー群を選んで行うテストで、テスト参加者を徐々に増やしていき、問題点を速やかに発見し是正することができる。

微信支付の関係責任者は新機能について、「この機能は他人が携帯番号を通じて自分に送金することを許可するとともに、相手の携帯電話番号を打ち込む必要がある。そうすれば相手の微信支付アカウントへ送金することができ、受け取ったお金はウォレットに保存しておける」と説明した。

筆者は同機能についてテストしてみた。銀行の携帯番号による送金機能は相対的に便利だ。新たに開通しなければならない機能はなく、相手の番号を打ち込むだけで送金が完了する。

注目されるのは、微信支付が最近、複数の機能を開通し、活発な動きをみせていることだ。たとえば「微信支付ポイント」機能や「銀行貯蓄」機能などがある。

微信支付ポイントとは、ユーザー個人の属性、決済をめぐる行動、契約履行状況などに基づいて総合的に算出されたポイントで、ポイント状況は人によって様々だ。アント・フィナンシャルの芝麻信用(ゴマ信用)に似た信用情報サービスの提供を中心とし、モバイルバッテリーの保証金なしでの貸し出しなどのサービスシーンに応用されている。

蘇寧金融研究院の黄大智(ホアン・ダージー)シニア研究員は、「微信支付が最近開通して内部テストを行っている一連の製品は、既存の製品体系を補完し、製品ラインナップを改善するものだ」との見方を示した。

携帯番号による送金は目新しい送金方法ではなく、すでに複数の銀行が対応し、支付宝もだいぶ前からこの方法を採用している。

中国人民銀行決済総センターが今年8月28日に発表した公告によると、銀行間決済サービスのレベルをより向上させ、顧客がより便利に決済を行えるようにし、インターネットバンキングのシステムを利用した銀行機関との連携を進めるため、受取人の携帯電話番号と自動的に紐付けされる銀行カード番号を提供することで銀行間決済業務が完了するようにする「携帯電話番号決済業務」を打ち出したのだという。

同公告によれば、この業務は個人顧客向けのもので、顧客は口座を開設した銀行のモバイルバンキング、ネットバンキング、銀行カウンターなどのルートを通じてこれを利用することができる。現在、各銀行機関が同様の「ケータイ決済」サービスを続々開通させているという。

同センターのデータによれば、今年8月28日現在、携帯番号決済業務を開始した銀行は173行に上る。

黄シニア研究員は、「便利さという角度からみると、銀行口座による送金に比べ、携帯番号による送金がより優位性がある。セキュリティーという角度からみると、微信端末での携帯番号による送金を行う前提は微信支付を開通することだ。微信支付は一種の決済アカウントであり、他の決済アカウントと同じく実名制での登録が必要で、登録に際して3-4つの構成要素の認証があり、セキュリティー面の保証を提供している」と述べた。(提供/人民網日本語版・編集/KS)

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