定刻運航率の悪い中国航空業界、遅延状況はさらに悪化へ=管理不徹底などが原因―香港紙

Record China    2013年7月20日(土) 17時10分

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16日、米フライトサイトの調査で、定刻運航率が悪い空港の上位を占めた中国のフライト状況は今後さらに悪化するとみられている。資料写真。

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2013年7月16日、香港の英字紙サウスチャイナ・モーニング・ポストは、米フライトサイトの調査で、定刻運航率が悪い空港の上位を占めた中国のフライト状況は今後さらに悪化するだろうと報じた。原因は管理・監督の不徹底や軍による領空使用制限などにあるという。19日付で環球時報(電子版)が伝えた。

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米フライト情報サイト・FlightStatsの最新データでは、世界35カ所の国際空港のうち、定刻運航(実際の離陸時間と時刻表の差が15分以内)率のワースト1、2位は、北京首都国際空港と上海浦東国際空港で、この2カ所を含めて定刻運航率ワースト10のうち、8カ所を中国の空港が占めるという結果だった。

フライトの遅延に対し、中国でも大部分の乗客は黙って耐え忍んでいるが、一部の乗客は極端な方法で怒りをぶちまけたりする。過去数カ月間だけでも、怒った乗客が搭乗を拒否したり、搭乗口を封鎖する事件などが発生している。フライトの遅延やキャンセルによる乗客とグランドスタッフとのトラブルでケガを負って入院したり、警察沙汰になる事件は、中国各地の空港で毎日のように発生している。

こうした状況を受け、中国民用航空局(CAAC)は12日、各空港および航空会社に対し、定刻運航率を向上させるよう厳しく要求した。しかし、CAACは毎年のようにこうした空手形を切っているため、大きな期待はされていない。中には、「CAACとは『中国のフライトはいつもキャンセル(Chinese Airlines Always Cancel)』の意味だ」とやゆする乗客もいる。

航空需要が急増する状況において、フライトの遅延は中国だけの現象ではなく、世界的なものとなっている。しかし、遅延が発生した後の乗客に対するグランドスタッフの対応の悪さや、遅延の理由を常に悪天候にするなど、長期にわたる管理・監督の不徹底も中国の空港でトラブルが頻発する原因になっている。

また、先進国では領空の大部分が民間用に割り当てられているが、中国では軍が領空の80%を管理し、民間が利用できるのは20%しかなく、これもフライト遅延の原因の1つとみられている。

管理・監督のまずさや軍による領空使用制限に加え、航空需要の増加などを考え合わせると、中国の定刻運航状況が今後ますます悪化することは間違いない。(翻訳・編集/HA)

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