Record China 2013年7月17日(水) 12時5分
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16日、中国南方航空(南航)の客室乗務員が充電中のiPhoneで通話中に感電死した事故の真相解明に、新たな進展があった。写真は15日のCCTVニュース画面。白い箱が充電器。外観から見て、これは正規のアップル製iPhone用充電器ではない。
2013年7月16日、中国南方航空(南航)の客室乗務員が充電中のiPhoneで通話中に感電死した事故の真相解明に、新たな進展があった。中国中央テレビ(CCTV)の15日付報道によると、死亡した客室乗務員が使用していた携帯電話は、外側が金属製素材の「iPhone5」ではなく、実は「iPhone4」で、携帯電話の両側には焼けた痕跡があった。また携帯電話の充電器は、アップル社が中国国内で販売している正規品ではなかったことも判明した。15日の時点で、同社はこれらの新しい事実について、正式なコメントを発表していない。
■事故後も携帯電話は正常に作動
CCTV報道によると、警察による現場検証から、遺体には感電による火傷が多数見つかったという。傍にあったiPhone4はまだ充電中で、USBケーブル、充電器、差し込みプラグはいずれも損傷しておらず、携帯電話も正常に作動していた。ただし、携帯電話の両側には、焼けた痕跡があったという。
CCTVによると、客室乗務員の死因が携帯電話に直接関係しているのかどうか、警察が鑑定を進めている。しかし、その後も、警察はさらなる調査結果を発表しておらず、アップル社もコメントを発表していないが、CCTVのニュース画面に映っていた充電器は、アップル社のiPhone用正規品ではなかった。
電気通信が専門の項立剛(シアン・リーガン)氏は「これまでの状況から見て、非正規の海賊版充電器に問題があると見られる。海賊版充電器は、材料や製造工程で手を抜いており、蓄電容量の品質・保護回路は安心できるものではない。このため、充電器の蓄電容量がオーバーし、220Vの交流電圧が直接携帯電話の電池に流れ込んできたのではないか」との見方を示す。
■アップル社、新たなコメント未発表
また、項氏は別の可能性として「香港・台湾、日本の電圧は110V、中国本土は220Vだ。 充電器が110V仕様ならば、電圧が低いことから、容量をオーバーしたとも考えられる」と指摘した。
携帯電話メーカーの関係者は「携帯電話を充電する時、充電器の電圧は、220Vから約5Vまで下がる。これは、人体が耐え得る36Vよりはるかに低い。このため、もし携帯電話から漏電しても、それによって死亡することはあり得ない。しかし、充電器の故障、あるいは電気回路の保護装置に問題が生じた場合、充電の最中に、充電器から220Vの電圧が携帯電話の電池に直接流れ込み、人が感電する恐れは確かにある」とコメントした。
項氏は「人が感電死に至るには、ほかにも条件がある。充電器だけではなく、携帯電話にも問題があり、電流が携帯電話の外側に直接伝わる必要がある。しかし、そのような状況では、携帯電話が正常に作動することはない」と語った。だが、CCTVニュースの画面には、問題のiPhone4携帯電話が正常に作動している場面が映っていた。
アップル社は14日に声明を発表、「我々も非常に心を痛めている。亡くなった方とそのご家族に対して、心からお悔やみを申し上げる。徹底的に調査を行うと同時に、関連部門に全面的に協力する」と述べた。
15日の時点で、アップル社から新たな声明は発表されていない。
■大容量充電器による充電に注意
これまでにも、携帯電話が爆発し、使用者が顔面を負傷して訴えるという案件が報じられた。専門家は、「容量が3000mA以上の電池は、爆弾と同じだ」と警告している。
専門家は「携帯電話の電池の爆発は発生し得る。その原因は、電池のショートだ。ひどいケースでは、爆発により燃焼が起こり、瞬間的に放熱して使用者の皮膚が負傷する恐れがある。携帯電話を充電器につないで充電している時に接触すると、感電死に至る場合もある。ただし、正規品の携帯電話にはすべて、保護装置が備わっているため、死に至る確率は極めて低い」とコメントした。
このほか、携帯電話の画面が大型化していることから、消費電力はあっという間に上昇する。このため、携帯電話の電池容量も拡大の一途をたどっており、5000mAの容量を備えた電池も販売されている。
また、専門家は、携帯電話ユーザーに対し、次の通り提案している。(1)充電器や携帯電話を購入する際には、品質が保証されている大手ブランドの製品を選ぶ(2)高温環境での使用を可能な限り避ける。携帯電話を充電する時には、涼しい場所を選ぶ(3)携帯電話を充電している間は、できるだけ通話を避ける。事故が起きる可能性は極めて低いが、万が一に備える(4)携帯電話に衝撃を与えないよう注意する。(提供/人民網日本語版・翻訳/KM・編集/武藤)
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