ネット上のデマが深刻、汚職監視も低俗化―中国

Record China    2013年6月28日(金) 8時40分

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26日、新メディア青書「中国新メディア発展報告書(2013)」によると、2012年1月から2013年1月に発生し注目を集めた100件の事件のうち、デマが含まれていた比率は3分の1超に達した。資料写真。

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2013年6月26日、新京報によると、中国社会科学院新聞・伝播研究所と社会科学院文献出版社は25日、新メディア青書「中国新メディア発展報告書(2013)」を共同発表した。同青書によると、2012年1月から2013年1月に発生し注目を集めた100件の事件のうち、デマが含まれていた比率は3分の1超に達した。また、ネットによる汚職監視は真偽が入り乱れ、無秩序化・低俗化している。

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◆ミニブログの利用者、高卒以下が7割超

同青書によると、ミニブログのユーザーは全体的に低学歴の特徴を示しており、中卒・高卒のユーザーが1億人を上回る。高卒以下の学歴(現役学生を含む)のユーザーは74.88%と、全体の4分の3弱を占めた。

ミニブログのユーザーの職種も多元化しており、学生が9387万人で最多となった。所得を見ていくと、低所得・無所得者がミニブログの中心的なユーザーとなった。毎月の所得が5000元(約8万円)を上回るユーザーは7.8%のみで、5000元以下が92.2%となった。そのうち無所得者が最多の9183万5000人に達した。

同青書によると、これは学生がミニブログの最大のユーザーになっているためだ。

◆伝統的なメディア、依然として重要な情報源に

ミニブログのオピニオンリーダーの情報源を見ていくと、伝統的なメディアが依然としてその重要な情報源となっている。同青書がオピニオンリーダーのミニブログの情報源について統計をとった結果、伝統的なメディアの情報を転載する比率が最高の48%に達し、本人自らが情報を発信する比率は44%で、他者(メディアおよびその関係者を除く)のミニブログを転載する比率は8%のみだった。

同青書によると、雑誌・新聞は、オフラインメディアの競争における優位をもってミニブログ界に進出し、そのメリットをうまく利用することで、新メディアの発展の流れに適応し、足並みをそろえた報道を実現している。これにより伝統的なメディアは、ネット上の発言権を手にしている。「新聞がなくなる」という悲観的な判断に転機が訪れ、「紙はなくなるが、情報は残る」ことになりそうだ。

同青書の統計データによると、昨年メディアに紹介された671件のデマのうち、461件がデマの拡散ルートについて言及された。デマの3分の1超(34.7%)はミニブログを主な拡散ルートとしており、そのうち「新浪微博」で出現したデマはその他のミニブログを大きく上回った。新浪によるデマ取り締まりは通年で32件のみで、最後の1件は昨年5月22日に投稿された内容だった。

同青書によると、ネットによる汚職監視が近年増加している。特に2012年は、ミニブログによるスクープが汚職監視の中心になった。しかしネットによる通報は、偽りの情報やプライバシーの侵害といった問題に直面している。また、災害・政治関連のデマが、2012年に爆発的に増加した。専門家は、「ネットによる汚職監視は、汚職取り締まりの一部に過ぎず、すべての問題を解決できるわけではない」と表明した。デマの解決法は、タイムリーかつ十分な公式情報の発表だ。

◆注目その1:ネット上のデマ

・世論が注目する100件の事件のうち、3分の1超にデマが

人民網世論モニタリング室の統計データによると、2012年1月から2013年1月に発生した世論からの注目を集めた100件の事件のうち、社会・国民生活関連の比率が28%と最も高く、汚職監視・廉潔提唱関連が23%、社会安全関連が12%となった。その他にも、環境保護、文化道徳、公共衛生、対外関係などに平均的に分散された。この100件の事件のうち、デマが含まれた比率は3分の1超に達した。

中国新メディア発展報告書:情報が不透明な他に、都合の良い引用、スクープの捏造といった要素もデマ出現の原因になっており、見直しが必要だ。ネット社会は自由であっても、文明法治の基本理論を順守し、ネットユーザーの責任意識を強化し、ネット上のデマを防止しなければならない。

・毎日1.8件のデマが報道

2012年にメディアによって紹介されたデマを類別すると、1位はエンタメ(17.3%)、2位は治安(16.1%)、3位は国民生活(11.3%)となった。2012年には1日平均1.8件のデマがメディアによって紹介され、1件のデマに平均7.8件の関連ニュースがあった。

◆注目その2:汚職監視

・ネットによる通報、真偽が入り乱れる

一部のネットユーザーはネット上の言論の自由を濫用し、人々の注目を引き付けるために嘘の情報を流しており、事実と異なっている。真相を知らないネットユーザーにデマを拡散させ、高いアクセス数と転載数を稼ぐことによって、ネットにおける汚職監視は真偽が入り乱れ、無秩序化している。風紀管理およびその他の関連部門は、大量の労力と資源を費やし真偽を判断しなければならず、限りある汚職取り締まりの資源が浪費されている。

中国新メディア発展報告書:通報者保護メカニズムを構築し、実名制のネット汚職監視により、後顧の憂いを取り除くべきだ。また公開かつ透明な事件受理・調査・情報公開のシステムを構築し、スムーズな通報、透明性の高い調査、結果の公開を実現するべきだ。通報者に報復する犯罪行為を、徹底的に取り締まらなければならない。

・ネット汚職監視が低俗化

近年のネット汚職監視のケースを見ると、調査により事実であることが明らかになった事件と嘘のスクープを問わず、その多くは「愛人」、「援交」などの言葉と関連している。これは愛人がらみのスキャンダルの方が注目されやすいからだ。

中国新メディア発展報告書:一部の党員の中には確かに金銭を浪費し、堕落した生活を送るといった汚職現象が存在するが、これは主な内容の一つに過ぎない。汚職には他にも、自分のために法を曲げ権力を行使し、権力を金銭で売買するといった内容もある。(提供/人民網日本語版・翻訳/ YF・編集/武藤)

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