Record China 2019年8月7日(水) 12時40分
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クエンティン・タランティーノ監督の新作映画、『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』の中で、香港のカンフースター、ブルース・リーが侮辱的に描かれているとして物議を醸している。写真はブルース・リーを演じるマイク・モー。
クエンティン・タランティーノ監督の新作映画、『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』の中で、香港のカンフースター、ブルース・リー(李小龍)が侮辱的に描かれているとして物議を醸している。6日、中国メディア・環球時報が伝えた。
今夏から世界各国で上映が開始される同作は、1969年の米ロサンゼルスを舞台に黄金時代のハリウッド映画界を描く。問題となっているのは、作中で米国籍の韓国系俳優マイク・モーが演じるブルース・リーが、ブラッド・ピットの演じるスタントマンと闘う数分間のシーン。ストーリーの中でブルース・リーは、「自分の両手をもってすれば、モハメド・アリだって楽に倒せる」と吹聴して闘いを挑むが、逆にスタントマンに打ちのめされてしまう。
このシーンについて、ブルースの娘シャノン・リー(李香凝)が「映画館で客たちが私の父を笑うのを聞いて、とても不快だった」「タランティーノ監督は撮影前に私たちに何の相談もしに来なかった。彼はわざと私の父を笑いものにして、愚か者のように描いている」などと非難したほか、『死亡遊戯』に出演したブルースの弟子、ダン・イノサントは、「ブルースは生前モハメド・アリをすごく尊敬していた。それに、彼には強いプロ意識があったから、個人的な乱闘をすることはありえない」と指摘したという。記事はさらに、「中華系の映画ファンや映画評論家の中には、該当のシーンをアジア人に対する人種差別だと受け取る人もいた」と紹介した。
こういった批判が寄せられていることに対し、タランティーノ監督は「問題のシーンはブラッド・ピットの演じるスタントマンの役柄を際立たせるために入れただけで、ブルース・リーを侮辱するつもりは全くない」と答え、ブルースを演じたマイクは「そのシーンを演じる時、心の中でブルース・リーに敬意を表していた」と話したという。記事によると、タランティーノ監督のあるファンは、「以前、監督作品『キル・ビル』にブルース・リーをオマージュした女主人公を登場させていることからも、同監督はブルースを心底敬愛していることが分かる」と擁護しているという。
記事はさらに、「マーベルの新作映画、『シャン・チー&ザ・レジェンド・オブ・ザ・テン・リングス』にもブルース・リーをモデルにしたマーベル初のアジア系ヒーローが登場するが、同ストーリーには『主人公が白人の登場人物に感化されて正しい道を歩み始める』といったプロットがあるなど、黄色人種や中国系人に対する偏見的要素が数多く含まれる」とし、「こういったキャラクター設定は、映画ファンから見れば明らかに『白人至上主義』の定式にならっているのだ」と批判した。(翻訳・編集/岩谷)
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