日系デパート伊勢丹、瀋陽から撤退―中国

Record China    2013年6月3日(月) 18時11分

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3日、遼寧省瀋陽市にある日系デパート・伊勢丹百貨店がこのほど、正式に同市から撤退することを明らかにした。

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2013年6月3日、遼寧省瀋陽市にある日系デパート・伊勢丹百貨店がこのほど、正式に同市から撤退することを明らかにした。店舗入口には「長らくご愛顧を賜りました瀋陽伊勢丹は、2013年6月1日をもって営業を終了させていただきます。開店以来、皆様にご愛顧を賜りましたことに心より感謝を申し上げます」と書かれた張り紙があり、伊勢丹が中国になじめなかったと中国新聞社が伝えた。

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1日に同店を取材したところ、1階正面入口には「三包」(中国が定める製品への3つの保証)対象期間中の商品に関する業務を処理するための「お客様窓口」が設けられており、担当者の話では15日まで設置され、主に返品業務を取り扱うという。1階の裏側入口には数台の貨物トラックが停車し、作業員がひっきりなしに店舗から商品を運び込んでいた。

瀋陽伊勢丹はにぎやかな太原街のビジネスエリアに位置し、周りには五洲春天、華聯商厦、新瑪特花季店などの大型デパートが建ち並び、立地は抜群だった。顧客ターゲットはミドルエンドからハイエンドの消費層で、店内には他店には置いていない日系ブランド製品が数多く並んでいた。

同店は2008年2月に開店し、これまで好調な業績を上げて現地の人々を驚かせてきた。だがこのエリアに高級百貨店が相次いで参入すると、同店の経営は徐々に傾いていった。

過去約1年間に、同店が撤退するとのうわさがたびたび流れ、伊勢丹はこれを正式に否定することはなかった。割合早くから撤退の計画があったことがうかがえる。

同店が開店からわずか5年で撤退することについて、業界からはさまざまな意見が聞こえてくるが、日本のトップ層と現地の管理職との間のコミュニケーションが十分でなかったこと、現地の消費者に対するブランド戦略が適切でなかったことなどが原因という見方でほぼ一致する。

伊勢丹は中国では上海天津成都などの大都市に一時7店舗を構えていたが、このたびの閉店により上海店、済南店に続く3店舗目の閉店となった。

瀋陽伊勢丹のビルのオーナーによると、伊勢丹が撤退した後もどこかのデパートが入居する見込みだが、同じような事態が発生するのを避けるため、次に貸し出す時は入居者へのハードルを高くし、最低でも10年契約を結んでもらうという。(提供/人民網日本語版・翻訳/KS・編集/YM)

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