Record China 2013年5月31日(金) 13時10分
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29日、新京報によると、国連人権理事会の特別調査員であるヘインズ氏は、「殺人ロボット」について「ロボットは人の生死を決定する権力を持つべきではない」と指摘した。写真は4月、西安の商談会に展示されたロボット。アームを変えたり重い物を運んだりできる。
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2013年5月29日、新京報によると、スイス・ジュネーブで今月27日、国連人権理事会の会合が開かれた。同理事会の特別調査員であるクリストフ・ヘインズ氏は、戦場で敵を自動的に攻撃する「殺人ロボット」についての報告書の中で、「ロボットには感情が無いため、恨み、驚き、怒り、困惑、偏見、恐怖といった人間の感情を理解・判断することができない上に、十分な法的責任制度も確立されていない。ロボットは人の生死を決定する権力を持つべきではない。ゆえに、こうした兵器の配備は受け入れることができない」と指摘し、「殺人ロボット」の開発と使用を直ちに凍結するよう勧告した。国連加盟国は専門委員会を発足し、討議を行うという。
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▽発展を続ける「殺人ロボット」
SF小説の第一人者であるアイザック・アシモフは短編集「われはロボット」の中で、「ロボット3原則」を提起した。その第1条は「ロボットは人間に危害を加えてはならない」だ。
しかし、ハリウッド映画の中では往々にしてこの原則が破られる。ターミネーターからトランスフォーマーにいたるまで、ハイテクロボット同士が殺し合い、果ては殺人を犯すというシーンは後を絶たない。
ヘインズ氏は、「このような状況が現実になりつつある。各国は道徳的・法律的な制約が無い中で、インテリジェント化された殺人ロボットの開発を加速しているが、こうした行為は一切禁止されるべき」と指摘した。
ヘインズ氏は上述の報告を発表した背景について、米軍の無人機がテロリストの拠点を攻撃した際、誤って周辺に住む自国民を殺傷した事例を挙げ、「『殺人ロボット』は、遠隔操作からやがてコンピューターのプログラムやセンサー装置による自動制御へと発展し、全自動で敵を識別し、状況を判断して殺傷する『自己完結型』へと進化するだろう」と懸念を示した。また、「殺人ロボットは、すでに戦闘の意志を失った兵士や投降しようとしている兵士を誤って攻撃する可能性がある。ロボットには感情が無いため、人の命に潜在的なリスクをもたらす」と指摘した。
▽遠隔操縦による攻撃、操縦者の感覚が麻痺
ヘインズ氏は「殺人ロボットは攻撃目標を自動的に決定できる。もし実用化されれば、パンドラの箱を開けてしまうことになる」と警告。「国連を通じて各国に殺人ロボットの開発・実験、応用を凍結するよう要請したい」とした。
現在のところ、こうした兵器は人の手により遠隔操作されているが、ヘインズ氏はこれも望ましくないと指摘する。「戦場では形勢が瞬時に切り替わる。遠隔操作では情報が適時伝わらず、判断ミスが招かれやすい。また、無人機の操作者は現場にいないため、軍事的攻撃に対する感覚が麻痺している」と指摘する。
ヘインズ氏の報告によると、現在米国、英国、イスラエル、韓国、日本などが「殺人ロボット」の開発を積極的に進めているという。(提供/人民網日本語版・翻訳/SN・編集/内山)
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