2013年4月21日、中国江蘇網によると、四川省雅安市蘆山県で20日朝に発生した大地震により、現地に住む女性の17歳になる娘が死亡した。この女性は息子も5年前に発生した四川大地震（M8．0）で亡くしており、中国のネットでは2人の子供を相次いで大地震に奪われた母親に対し、同情と哀悼の声が上がっている。

【その他の写真】

この女性は被災地に住む陸さん（50）。08年の大地震が発生した時、彼女は省都・成都市で臨時の仕事をしていた。地震後すぐに家に電話をしたがつながらない。急いでバスに乗って地元に帰り、家が倒壊していないことを確認。家族も全員無事だった。だが、ほっとしたのも束の間、その日の夜、仕事から帰宅途中の息子が余震によって事故を起こし帰らぬ人となった。息子は1年前に結婚したばかりで、生まれたばかりの赤ん坊がいた。

それから5年後。20日朝、陸さんはいつもどおり自宅近くにある自分の売店の開店準備にいそしんでいた。すると突然、地面が揺れ始めた。陸さんはあわてて外に飛び出し、息子の嫁と娘が住んでいる2階に向かって叫んだ「地震よ！」。すぐ息子の嫁が2階から飛び降りてきたが、娘の姿はなかった。直後の揺れで、2階部分は完全に崩壊。陸さんにとっては残されたたったひとりの子供、将来は英語教師になることを夢見ている自慢の娘だった。がれきから見つかった娘の表情は兄の時と同じく、安らかな表情をしていたという。（翻訳・編集/YM）