中国の河川に投げ捨てられる生活ごみ、農村部だけで毎年数百万トン―香港紙

Record China    2013年3月26日(火) 6時25分

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21日、中国農村部では毎年1億9000万トンの生活ごみが生まれるが、そのうちの数百万トンが河川や湖、運河などに投げ捨てられているという。写真は生活ごみで汚染される江蘇省農村部の川。

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2013年3月21日、香港紙サウスチャイナ・モーニング・ポストによると、毎年数百万トンの生活ごみが中国農村部の河川や運河、湖などに投げ捨てられている。22日付で環球時報が伝えた。

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今月中旬、上海の黄浦江に1万頭あまりのブタの死骸が漂着したが、中国の河川に浮かんでいるのは動物の死骸だけではない。先に行われた政治協商会議では、中国の農村部で毎年1億9000万トンの生活ごみが生まれ、そのうちの大部分が未回収、あるいは不法投棄されており、河川や湖、運河などがその主なごみ捨て場であるとの報告があった。

生活水準の向上とともに、農村部の生活ごみの種類や量も激変した。昔は生ごみ、石炭やマキの燃えかすなどが主だったが、今ではプラスチックごみや衛生用品、家具などさまざま。以前の生活ごみは自然分解されるものが多かったが、現在の生活ごみは環境への脅威となっている。中国科学院農業政策研究センターの王金霞(ワン・ジンシア)研究員は「河川へのごみ投棄は広く行われており、ひどいところでは河川がごみで覆い尽くされている」と話す。

長江の三峡ダム上流では、毎年夏に15万から20万立方メートルのごみが回収されている。ごみの中には暴風雨で折れた木々の枝などが含まれているが、大部分は上流区域の家庭から出る生活ごみだ。一部の都市では河川がすでに臨時のごみ捨て場と化している。今月、北京の故宮を取り巻く堀(筒子河)から、観光客が投げ捨てた1万本を超えるトウモロコシの芯が回収された。雲南省の麗江古城の水路はペットボトルや使い捨て食器でふさがれ、一部のホテルは油や洗剤で汚染された水を直接水路に流している。

中国の法律では生活ごみや工業廃棄物を河川や湖、運河、水路、ダムなどに投棄することを禁じている。しかし、2010年に7つの省の約120の村を調査したところ、一部の地域で管理監督が行われていないことが判明した。ごみの回収と処理にコストがかかりすぎることが、この問題を解決しようとする地方政府の積極性を奪っている。たとえば人口5万人の村では、ごみ処理に毎年350万元(約5320万円)の予算が必要だ。「ごみ収集の公共サービスのない農村では、農民たちは水路や田畑にごみを捨てるしかない」と、王研究員は述べている。(翻訳・編集/本郷)

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