Record China 2019年4月27日(土) 14時40分
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露朝首脳会談で両首脳は蜜月関係をアピールした。ハノイでの2回目の米朝首脳会談が不調に終わり、米トランプ政権が制裁維持の構えを崩さない中、北朝鮮は中国に続く「後ろ盾」を確保した。写真はウラジオストク。
ロシアのプーチン大統領と北朝鮮の金正恩・朝鮮労働党委員長は25日、極東のウラジオストクで会談した。両首脳は蜜月関係をアピール。ハノイでの2回目の米朝首脳会談が不調に終わり、米トランプ政権が制裁維持の構えを崩さない中、金委員長は中国の習近平国家主席に続く「後ろ盾」を確保した。
金委員長は専用列車で陸路ロシア入りし、ウラジオストク市内の極東連邦大学でプーチン大統領との初めての首脳会談に臨んだ。露朝首脳会談は2011年8月の金正日総書記とメドベージェフ大統領(現在は首相)の会談以来8年ぶりだった。
北朝鮮の朝鮮中央通信によると、席上、金委員長は「朝鮮半島の平和と安全は全面的に米国の今後の態度に左右される」と指摘。「米国が一方的で非善意的な態度を取ったことで、最近の朝鮮半島や地域情勢はこう着状態に陥り、原点に戻れない危険な状態」として、「われわれはあらゆる状況に備える」と強調したという。
会談後の記者会見で、プーチン大統領は「朝鮮半島の非核化問題を解決するには、北朝鮮の体制の安全に対し国際的な保証が必要」と述べ、北朝鮮核問題をめぐる(日米露中韓と北の)6カ国協議の枠組みが有用かもしれないとの見解を示した。首脳会談ではロシア国内の北朝鮮労働者の問題をはじめとして、南北ロシア連結鉄道、ガスパイプライン、電力網などさまざまな経済協力問題を話し合ったことも明らかにした。
プーチン大統領と金委員長は25日、単独会談、拡大会談、パーティーで約5時間を共に過ごした。パーティーであいさつした金委員長は「(ロ朝関係を)新たな高みで、新世紀の要求に合わせて絶えず強化・発展させることは私の確固不動の立場にして戦略的方針。これは地域の平和・安全を保障する上でも必須不可欠」と言及。これに対し、プーチン大統領は「朝鮮のことわざに、力を合わせれば山も移せる、というのがある。まさしくここに成功の担保があると確信する」などと応じた。
翌26日、金委員長は予定を1日前倒しして帰国の途に就いた。行事のキャンセルは相手方への不快感の表明をも意味する。日本の一部メディアは「首脳会談では具体的な成果が乏しかった」と報じた。
日程短縮について、韓国・聯合ニュースは「ロシア海軍の太平洋艦隊司令部や海洋水族館などの日程が事前に知られたことで警護上の負担を感じたのではないかとの見方が出ている」と報道。「プーチン大統領が中国・北京で開幕した『一帯一路』に関する国際会議に出席のため訪中しており、正恩氏が残っているのは適切ではないと判断した可能性もある」とも伝えた。(編集/日向)
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