国営テレビの公益CMが感動的と話題に、内容はノンフィクション―中国

Record China    2013年3月10日(日) 20時58分

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6日、認知症の男性が登場する中国中央テレビの公益コマーシャルが多くの人の涙を誘っている。

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2013年3月6日、認知症の男性が登場する中国中央テレビ(CCTV、日本のNHKに相当)の公益コマーシャルが多くの人の涙を誘っている。揚子晩報が伝えた。

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CMの冒頭では、無表情の男性がドアの前に立ち、息子の帰宅を待っている。ところが、息子が帰宅し、「お父さん、ドアを開けて」とドアを叩いても、「知らない人だ」とうろたえ、息子を驚愕させてしまう。この男性はいつからか、認知症を患い、記憶力がますます悪くなっているのだ。それでも父親として息子を気遣う男性は、記憶がはっきりしている時に、「風邪を引かないように厚着しなさい」「カギを忘れないように」と書いたメモを壁に貼っている。症状は悪化の一途をたどり、冷蔵庫や洗濯機の場所、さらに今したばかりのこと、食事をしたかなども忘れてしまうようになる。

ある日の午後、息子は父親を連れて外食に出かける。親戚や友人との食事の席で、父親はお皿に残された餃子2個をポケットに入れようとする。それを見た息子がとっさに父親の手をつかみ、「お父さん、なにしてるの」と言うと、父親は「息子に持って帰ってあげるんだ。息子は餃子が大好物だから」と声を振り絞る。その返答に、息子は驚く。記憶を失ってしまっていたにもかかわらず、息子に対する愛を忘れることはなかったのだ。

実は、このCMはCM制作会社のスタッフ楊さんの実体験に基づいている。ただ、同CMはCCTVの各チャンネルで放送されているものの、「主人公」である楊さんの父親は、息子の作品を目にすることができないという。春節(旧正月、今年は2月10日)後、病状が悪化したため入院し、治療を受けているからだ。楊さんも休暇を取り、父親にずっと付き添っている。この孝行息子の楊さんは以前、同僚に「お父さんが僕が誰か分からなくなったとしても、目を開けた時に最愛の息子が見えるよう、そばにいてあげたい」と話していたという。(提供/人民網日本語版・翻訳/KN・編集/TF)

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